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ｰ４４ｰ S ページ20
生徒会の仕事が終わってふたりきりになった。
『翔くん、話があります。今少しいいですか？』
話をしたくないだって言われることは何となくわかるから…
でも、そんな真剣な顔で言われたら断れない。
―ふとした瞬間二宮先輩のことを思い出すんです。
その言葉に胸が刺さった。
何となくわかってた。
デートの帰りも俺といる時もすごく悲しそうな顔をする時があった。
その顔を見る度、辛かった。
それでも、一緒にいたらいつか忘れるかなとも思った。
けど無理なのかよ…
もう、一緒にいる方法はないのかよ…
―私本当は、二宮先輩のこと…
これ以上聞きたくなくて抱きしめた。
｢俺、本当はAちゃんのこと好きなんだ。俺が助けたのも好きだからだよ。俺ならどんな理由でも泣かせない。だから、まだ一緒にいたい。｣
気づいたら言ってしまった。
抱きしめてた手に力がはいる。
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作者名：さー | 作成日時：2019年7月14日 21時
