【場地圭介】狼さんは孤独がお好き (ページ14)

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場地side

｢やっぱり..... ｣

と、オレの側で千冬が呟く。

｢場地さんがオレに女の人紹介するなんて、おかしいと思ったんですよ.....Aさん、場地さんの女.....なんですか？｣
『そんなわけないでしょ』

可愛い顔に似合わず、ぴしゃりとキツく言い放つA。

オレの女と聞いて、マイキーとドラケンが此方の様子をうかがっているのが背中越しでも伝わる。

『勉強会、今後はなしね。圭介君とつるんでるとろくなことないみたい。それに私、元々他人と馴れ合うの好きじゃない.....っていうのは、前言ったか』

Aはそう言うと、それだけ言いたかった、と踵を返した。

｢あ、おい、待てよ｣
『何？』
｢.....なんも聞かねぇのかよ｣

面倒くさそうな顔をした彼女は、此方を向いて首を傾げる。

『それって、圭介君が今ここでこんな格好してることについて？それとも、ダブった理由？』
｢.....どっちも｣
『気にならないし、関わろうとも思わないから聞かない。だから圭介君も、私に関わってこないで』

一線を引かれた＿＿＿

その事実が、やけに胸を締め付ける。

オレ、なんでこいつと仲良くなりたいって思ったんだっけ.....？

初対面の時からずっと香っている匂いと、月光を反射した銀髪が脳に焼き付いて、忘れることができなかった。