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君の言う通り ページ10



鋭い日光が差し込むのは、一限前でまだ人が少ない教室。ちらほらと視界の端に映る学生たちは皆、来るホリデーにソワソワしていた。しかしAの気分はまだ浮かない。何故なら、魔法執行官ばりの形相で尋問を受けているのだから。
あれから数日、校内でも静かに一人で過ごしていたものの、同じ選択科目が重なったエースに捕まった。目覚めたのに全く会いにこないAにブチ切れていつメン全員で捜索していたらしい。
教室移動の為、Aが廊下を歩いているといきなり後ろから腕を掴まれ、強く引かれた。

「お前、こないだのアトランティカ記念博物館着いてきてたっしょ」

『エ、エース?何で知ってんの……?』

「何で来てたのに声かけなかったんだよ。てか最近オレらのこと避けてね?何で目ぇ覚ましたのに来ねーんだよ」

『待って待って、いっぺんに喋りすぎ』

一旦落ち着こうと言うと、彼は潔くパッと手を離した。バツが悪そうに、でも反抗的な目をした彼の気を収めるには、どうやらちゃんと話さないといけないようだった。Aは「とりあえず教室に移動しようよ」と声をかけた。そうして今に至る。

「全く何の連絡もねーから、心配すんだろ」

『監督生が?』

「監督生が」

やっぱりだ、エースが私を心配なんてするはずがないのだ。彼は平気な顔をして自白した。しかし、連絡出来なかったのは本当に申し訳ないと思う。Aはアズールたちの接近禁止命令の話を一から説明した。彼らに自分から近づくのもアウト、手紙やメールのやり取りは一切禁止。その為今はスマホを没収されている。
エースは「スマホなしとか無理!」とドン引きしている。これでちょっとはこっちの気持ちが分かっただろうか。

『あと普通に選択科目被らなかったっていうのは私のせいじゃないし、かなり忙しかったから君らのこと探しに行く時間も喋ってる余裕もなかったんだよ』

「それでも、顔見せるくらいしろよな」

『ごめんって、だからアトランティカ記念博物館にも行ったんだけど……』

そこまで言って、Aは口を閉じた。自分の気持ちをどう言葉にしたらいいのか分からなかった。しかしこんな中途半端な所まで言うと好奇心旺盛な彼はまた知りたがるのだ。


「Aがそれで何のアクションもせず帰るワケなくね?まだ寝惚けてんの?」

全くその通りである。Aはゴニョゴニョと言葉を探した。その間も彼はじっとAの目を見て答えを待っていた。

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天(そら)(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます。この作品は自分の夢と妄想でできた自分のための夢小説なので、自分以外の誰かから評価をいただけるのは本当に嬉しいです。自己満足の作品のため期待に添えるかわかりませんが、最後までどうぞ見届けてください。 (6月4日 22時) (レス) id: 6c60cd58bf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメント失礼します。作品の中に惹き込まれ、いつの間にか一日中読んでいました。こんなにも綺麗で面白いお話に出会え、心から嬉しいなと思います。これからの展開や夢主の心境の変化等、ワクワクすることでいっぱいです。これからも心から応援しております。 (6月4日 15時) (レス) @page19 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:https://marshmallow-qa.com/_sora_fleur  
作成日時:2023年5月14日 15時

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