検索窓
今日:23 hit、昨日:4 hit、合計:10,350 hit

ルームメイトC ページ33



「それで〜イルカちゃんの部屋でゴソゴソやってる奴いっから〜、捕まえて絞めてたんだよ」

『じゃあ、私がユーゴ先輩の部屋にいた時には、ユーゴ先輩のルームメイトは捕まってたってこと?』

「そーゆーこと〜」

Aたち五人はVIPルームに集まって事件の真相を話していた。どうやら今日はAがオクタヴィネル寮へ帰ってくるということで、元々アズールが腰を据えて四人で話し合う為に臨時休業にするつもりだったらしい。それにユーゴ先輩も加わり、一人ずつ経緯を話していった。

フロイド曰く、寮内で最近不審な動きをしていた人物を追うと、Aの部屋を荒らしていたので、捕まえて絞めて今は水槽の中に閉じ込めているらしい。これからアズール、そして学園からも処罰を受けることになるだろう。
フロイドが話を終えると、アズールが「次は僕が話しましょう」と挙手をした。

「僕はジェイドに呼ばれて廊下の水槽を見に行くと、寮生が中で閉じ込められていたので驚きました。しばらく話を聞いていると、突然監督生さんから電話がかかってきたんです」

『監督生から?』

Aは首を傾げた。そういえば、彼らと通話を繋げていたはずだった。Aはポケットに手を伸ばした。

「”Aちゃんがユーゴ先輩の部屋で襲われてる!”と慌てて連絡してきたものですから、僕も不審に思ってお前にかけてみたんですが……」


『あ、充電切れてる』

なるほど、どこか悪いタイミングで充電が切れて通話が終わったのだろう。急いで連絡してあげないと。
Aはジェイドに充電器を借りてスマホをテーブルの上へ置いた。次に、ユーゴが話し始めた。

「寮へ帰って、今日は臨時休業だと聞いたから自室へ戻るところだったんだ。そこで、これに声をかけられた。きっと僕のルームメイトのことだろうと思って、部屋に呼んだんだ。あの部屋、証拠がいっぱいだから。……まさか僕が疑われていただなんて思わなかったよ」

『その節は大変失礼致しました』

「キミが疑ってる相手にノコノコついていくような馬鹿だとは思わなかったよ」

『ごめんなさいって!』

Aはキャンキャンと仔犬のように吠えた。それを揶揄うように彼は笑った。絶対にわざとだ。しばらく微笑んでいたユーゴは、突然また真面目な顔に戻った。

「僕が彼が何かしていると思ったのは、期末考査前だ。怪しいと思っていたのはもっと前からだが……」

毎日毎日、ゴーストと暮らしているような気分だったよ。彼はそう語った。

先輩A→←ただいま



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
47人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

天(そら)(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます。この作品は自分の夢と妄想でできた自分のための夢小説なので、自分以外の誰かから評価をいただけるのは本当に嬉しいです。自己満足の作品のため期待に添えるかわかりませんが、最後までどうぞ見届けてください。 (6月4日 22時) (レス) id: 6c60cd58bf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメント失礼します。作品の中に惹き込まれ、いつの間にか一日中読んでいました。こんなにも綺麗で面白いお話に出会え、心から嬉しいなと思います。これからの展開や夢主の心境の変化等、ワクワクすることでいっぱいです。これからも心から応援しております。 (6月4日 15時) (レス) @page19 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作者ホームページ:https://marshmallow-qa.com/_sora_fleur  
作成日時:2023年5月14日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。