証人尋問 �� ページ22
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「ユーゴ･アンドレア……ああ、Ｂ組の」
『ご存知ですか？』
「うん、一年の時から優秀な生徒だったと記憶しているよ。」
リドルの気が収まった頃、Aはゼェゼェと息継ぎをしながら話を戻した。彼の説教はかなりカロリーを消費する。
リドルはあまり彼と接点がないはずなので大した収穫はないだろうと思いきや、意外にもそうではないらしい。
「体力育成が得意だとは言っていたけれど、座学もなかなか良い成績だとは思うし、何でも上手くこなしている印象があるよ。彼が下手に自分のことを下げる行動はしないんじゃないかな」
『先輩もそう思いますよね？』
「うん、ボクは嫌いじゃないよ。まあオクタヴィネル寮であることに変わりはないし、あまり親しくもないから、ボクの方からは何とも言えないけど」
Aはどうして……？と項垂れた。周りが誰もユーゴのことを支持してくれないのでほとんど自棄になっていた。
「ほらな、やっぱ怪しいんだって」
『私だってオクタヴィネル寮じゃん！』
「そんなん理由にならねーし。事実、そのオクタヴィネル寮の先輩たちのせいで何日も眠ってた癖に」
『なっ、アンタ……！』
「Aちゃん、どうどう」
Aは獣のようにエースを睨みつけ、それを監督生が二人の間に割って入りトレーナーのように宥めた。こんな無礼な奴、一発くらい殴ったって罰は当たらない。
「静粛に！落ち着きがないのは美しくないよ」
「だって寮長……」
「ボクに口答えする者は首をはねてしまうよ」
彼が胸ポケットのマジカルペンを取り出したとき、Aとエース、そして何故かデュースまでもが背筋を正した。
「A、エースの言い分が正しいよ。こればっかりはキミも外側の意見を聞き入れるべきだ」
彼の目はまっすぐにAを捉えていた。叱るでもなく共感するでもない、説得するような彼の瞳は、Aの良心をなんの気なくえぐった。
「ボクは別に彼が犯人だって決めつけてるんじゃない。ただ可能性としてありえるならちゃんと疑うべきだよ。キミらしくない」
『……すいません。もう少し、ちゃんと周りの意見も聞いてみます』
「よろしい。ではボクはもう寮へ戻るよ」
キミたちも門限には帰ってくるように！とエースたちに釘を刺して、彼はその場を後にした。
Aは少し反省し、落ち込んだように頬を膨らませた。デュースは励ますようにAの背を叩いて「次を探そう」と皆に声をかけた。
そうだ、犯人探しは終わっていないのだ。
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天(そら)(プロフ) - ｍさん» コメントありがとうございます。この作品は自分の夢と妄想でできた自分のための夢小説なので、自分以外の誰かから評価をいただけるのは本当に嬉しいです。自己満足の作品のため期待に添えるかわかりませんが、最後までどうぞ見届けてください。 (6月4日 22時) (
レス) id: 6c60cd58bf (このIDを非表示/違反報告)
ｍ(プロフ) - コメント失礼します。作品の中に惹き込まれ、いつの間にか一日中読んでいました。こんなにも綺麗で面白いお話に出会え、心から嬉しいなと思います。これからの展開や夢主の心境の変化等、ワクワクすることでいっぱいです。これからも心から応援しております。 (6月4日 15時) (レス) @page19 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天 | 作者ホームページ：https://marshmallow-qa.com/_sora_fleur
作成日時：2023年5月14日 15時
