二年生 ページ20
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「オレらで話してても埒が明かね〜し、もっと賢い方法で確かめようぜ」
Aと監督生の睨み合いがヒートアップしてきた頃、面倒くさくなったエースがそう口火を切った。二人は一斉にエースの方へ顔を向けた。
「賢い方法って、一体なんだ？」
「はいはい、デュースくんには思いつかないでしょーね」
「なっ……！」
『エース、もったいぶってないでよ』
「そうカッカッすんなよな」と言って更に火に油を注いでいるのはエースだ。彼は得意げに鼻を高くして言った。
「監督生は疑いすぎだし、Aは客観視できてねーよ。ユーゴ先輩は”先輩”なんだから、先輩に聞くのが一番っしょ」
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『って言っても、いきなりユーゴ先輩の話を聞き出すのって無茶じゃないかな……』
「まあ、数を打てば当たるものだろう。地道に探そう」
エースに言われるがまま、全員で寮を飛び出して手当り次第知り合いの二年生に声をかけてみようという話になった。そう簡単にいくものかと思いきや、早速犠牲となる不幸な二年生がAたちの目に入った。大きな丸い耳にフサフサの尻尾は、サバナクロー寮のラギー･ブッチだった。
Aはラギーを見つけると一目散に「せんぱ〜い！」と飼い犬のように駆け寄った。
「おおっと、Aくんじゃないッスか。一年の問題児たちも揃って……嫌な予感」
「失礼なんだゾ！！」
『初手でラギーさんに会えるなんて超ラッキーじゃん』
「オレは不幸中の不幸ッスね〜」
それで？なんの用ッスか。と話を急かす割には忙しそうには見えなかった。Aは彼の手を取ると、懇願するように言った。
『ユーゴ先輩のこと、教えていただけませんか？』
「はあ、ユーゴくん？」
Aたちはことのあらましをラギーに話した。Aが寮生から嫌がらせを受けていたこと、今回の嫌がらせは度を越していたこと、ユーゴが一番怪しいこと、Aはユーゴが犯人では無いと思っていること。そして彼のことをよく知っている人から話を聞きたい旨を伝えた。
ラギーは一度う〜んと唸ったあと、「そうッスねぇ〜」と切り出した。
「オレの知ってるユーゴくんはそんなことしないと思うッスよ？この学園にしては珍しいくらい普通だし。」
「自分はユーゴ先輩のこと全然知りませんが、皆さんそう言いますよね」
Aはうんうんとラギーの言葉に深く頷いていたが、ラギーは「ま、信用ならねぇのは確かだけど」と余計な言葉を付け加えた。
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天(そら)(プロフ) - ｍさん» コメントありがとうございます。この作品は自分の夢と妄想でできた自分のための夢小説なので、自分以外の誰かから評価をいただけるのは本当に嬉しいです。自己満足の作品のため期待に添えるかわかりませんが、最後までどうぞ見届けてください。 (6月4日 22時) (
レス) id: 6c60cd58bf (このIDを非表示/違反報告)
ｍ(プロフ) - コメント失礼します。作品の中に惹き込まれ、いつの間にか一日中読んでいました。こんなにも綺麗で面白いお話に出会え、心から嬉しいなと思います。これからの展開や夢主の心境の変化等、ワクワクすることでいっぱいです。これからも心から応援しております。 (6月4日 15時) (レス) @page19 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天 | 作者ホームページ：https://marshmallow-qa.com/_sora_fleur
作成日時：2023年5月14日 15時
