魔法 ページ16
【魔法】
『未来視の魔法』
未来を見ることができる魔法。
使用すると、対象の相手や物を中心とした様々な景色が眼前に浮かび、確定した未来なら数十年先まではっきりと見ることができる。確定していないものならぼやけたシルエットのみが見える。この魔法の使用には実際の視力や視界の有無は問わない。ちなみに、まだ出会っていない人物や対象のこともぼんやりとして見える。出会っている相手の未来の姿は見えるらしい。
未来は無数にあるものである。彼の魔法はその未来全てを見ることができるが、はっきりと見えるものほど確率が高く、ぼんやりとして見えるものほど確率が低いと言う。確率が高い未来だけを掻い摘んで見ることができるようになるまでに、かなりの時間を有した。
短い数秒だけならそこまで魔力を消費しないが、数分以上となると加速度的に魔力消費が増える。
また、数秒先くらいなら特に集中する必要がないが、年単位で未来を見ようとする際には呼びかけに反応できなくなるくらいに深く集中する必要がある。しかし、そんなことをした日には一瞬で魔力が枯渇し血涙を流し、酷い頭痛に襲われるだろう。最悪、あまりの情報量に脳の血管が焼き切れて死ぬ。
未来に夢中になって、現在が疎かになっていることもたまにある。彼はそんな隙のある言動はそうそう見せないため、するとしたら仮眠のフリをしている時だろうが。
使いすぎると頭と目の痛み、充血が起こり、熱が出る。痛みは負荷がかかっている証なのだが、それを無視して使い続けると血涙が出る上、稀にだが気絶する場合もある。というか、彼は魔法を乱用しているため、常人なら気絶するくらいの痛みに襲われているはずなのだが慣れがあるため、本当に血管が焼き切れる寸前までいかないと気絶しないしできない。
魔力量が枯渇すると回復するまで意識を失うので、ほとんどそこまで使うことはなく、常に意識を失わないギリギリの魔力は確保している。
魔法を乱用しているため、今では魔法無しでは人の顔も見えないくらいの視力しかない。メガネやコンタクトがあれば多少見えるが、視力低下について隠したがっているためメガネは断固拒否するし、コンタクトについても「どうせ血で汚れるから」と付けたがらない。数年もすれば失明するだろう。
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作者名:氷渡ミオ | 作成日時:2022年8月5日 8時