『PHYCHO-PASS』偽神を生んだ研究録 (ページ25)

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P23　8月13日ページ25

前のページに記載した現時点での問題点。
　あまりにも多くの人間を測定しようとすると演算能力が間に合わず、時間がかかってしまうもいうこと。

　これだけはどんなに頑張っても[１人分の脳]でできる演算能力には限界がある。
　だからこればかりはどうにもならないし、現状で満足するしかない。

　[泡野１人だけの脳を使い続けるのであれば]

　実のところ結局こんな問題は大した問題にはならないのだ。
　１つの脳でまかなえないのなら[増やせばいい]。
　単純でもっとも簡単な方法だ。

　そしてそのシビュラシステムの一部となれる幸福な人間の目処もついている。

　シビュラシステムの計測にかけた時、ごく稀に、本当にごく稀に犯罪計数を測定できない者がいるのだ。
　確率はなんとも言えないが100万人に１人というレベルだろうか？

　何故測定できないのかはまだ原因が分かっていないが、それでも複数人それらの人間を捕まえて検証したところ共通点はあるようだった。

　簡単にまとめると人間という種族としてとても優れているのだ。
　頭の回転、肉体の強固さ、他人を思い通りに操る術、全てにおいてトップクラスの者ばかりだった。

　勿論それから外れている者もいるが、むしろそちらの方がさらに稀だろう。

　こんな者達がシビュラシステムとして働いてくれるのであればその機能はより進化するだろう。

　昨日そのむねを犯罪計数0の者達に話してみたが是非ともお願いしたいと言ってきた。

　やはり彼らは理知的だ。
　シビュラシステムの素晴らしさをよく分かっている。

　無論彼らを殺すつもりなんてない。
　泡野同様にできる限り最高の待遇をしてやるつもりだ。

　もう少しサイボーグの技術が進めばシビュラシステムの脳とサイボーグを電気的に繋ぐことでまた元の人間のように動くことも可能になるだろう。

　今のシビュラシステムはまだまだ発展途上だ。
　これからどんどん最新技術を投入して進化させてやらねば。

　まず、この犯罪計数0の人間をシビュラシステムに組みこんでやることか。

　さぁ数日間忙しくなるぞ。
　研究中止まで時間はないからな。