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三百三十六話 ページ8

吊戯「あっれ〜〜国ちゃん、行っちゃうの?」
御国「あんたといると精神汚染が止まらないんで」
吊戯「ひっどい♥」

結局最後にも暴言ととれるものを吐く。
それをまともに受けず、軽く受け流した。
こういう性格ってどうやったら生まれるんだ。

真昼「あの、御国さん

御園と…会ってくださいね」

背中が小さくなったとき、兄ちゃんが言う。
そういえば公園で会ったとき以来、会ってなかったっけ。

御国「んー…
 うん」

少しだけ考える素振りを見せた後、頷いて廊下を進んだ。
その姿も同じように見えなくなる。

吊戯「は――、さっきの国ちゃんの顔最高だった〜
 何番の監視カメラで撮れたかな〜」

いなくなって少ししたとき、吊戯さんが言った。
笑顔でキョロキョロと廻りを見回す。

真昼「あっ…あの、吊戯さん
 ほかの真祖と主人を会わせてもらえませんか」
吊戯「え?」

捜し出そうとしている吊戯さんを止め、声をかけた。

真昼「みんなにも協力を頼みます
 誰もC3と戦うつもりはない…」
吊戯「…まだわかんないかな?」

明るい雰囲気が消え、声が低くなった。

吊戯「…キミさあ
 ダマされちゃったんだよ?

保護とか護衛とか言ったけどさあ
キミ達…捕まっちゃったんだよ?」

表情から予想をしていたが、
それと違う意外な一言を言われた。

吊戯「力を失った真祖達も、まだやられてない“憤怒”の真祖も
 もうC3(こっち)が捕らえてる
オレ達の介入で、これはもう内輪の兄弟ゲンカじゃ済まなくなった

…ただの戦争になっちゃった」

そう言われ、改めて気づく。
兄弟同士の戦いがいつの間にか、
まったくの他人まで巻き込むような戦争になってしまったのだ。

吊戯「キミ達でどうこうできることじゃない
 だからここはお兄さん達に任せて――」
真昼「…でも」

続きの言葉を言う前に、兄ちゃんが遮る。
決意の色が宿っている目となっていた。

真昼「いつだって…『俺がどうしたいのか』は
 自分でちゃんと考えておかなきゃいけない、って
俺はもう知ってるから」
吊戯「そうなの?

何の実感もないままでも、意味があるのかい?」

言葉を受けた兄ちゃんは少しだけ俯かせていた顔をあげる。

真昼「あ…の、露木さんのお父さんのこと――…
 やっぱり…戦闘で…?」
吊戯「ああ、うん
 露木さんはオレの目の前で死んだよ」

人の生死に関わる問題のためか、小さめの声で言う。
そんな様子に関わらず、至って軽い返事をした。

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作品ジャンル:アニメ
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識玖(プロフ) - ハムハムさん» コメントありがとうございます!いえいえ、ご指摘いただけて嬉しいですm(_ _)m 今現在、必要な部分を一巻から多めに書かせていただいております。アドバイスなどありがとうございました! (2016年9月23日 19時) (レス) id: ec5b32c672 (このIDを非表示/違反報告)
ハムハム - あと夢主を多くだすなら漫画の場面全て書くのではなく、夢主の行動がわかる必要な部分をなるべく書くようにするといいとおもいます!更新頑張って下さい! (2016年9月22日 21時) (レス) id: 895fe76255 (このIDを非表示/違反報告)
ハムハム - いつも楽しく読ませていただいております!355話のフードを咥えさえる理由何ですが“痛みに耐えるため”ではなく“舌を噛むことを防ぐため”です!ハツコメなのにいきなりの指摘で申し訳ありません! (2016年9月22日 21時) (レス) id: 895fe76255 (このIDを非表示/違反報告)
識玖(プロフ) - マリモルンさん» コメントありがとうございます!やはり妹さんの出番少ないですよね; 無理に入れると矛盾が生じてしまうのが怖いので、なるべく発言は心の中にしていました・・・せめて真昼などの身近な人達と一緒のときはなるべく話させるようにさせていただきます! (2016年2月11日 19時) (レス) id: ec5b32c672 (このIDを非表示/違反報告)
マリモルン(プロフ) - いつも読んでます!!でも少し欲を言うならもう少し夢主を出していただけると嬉しいです。夢小説なのでその主人公が出ていないのは夢小説と言えるのでしょうか...意見してしまい申し訳ありませんでしたこれからもがんばってください! (2016年2月11日 7時) (レス) id: 5e0941f9d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:識玖 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/silky04062/  
作成日時:2016年1月30日 22時

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