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「俺の異能力は、消費した金額に比例して身体能力を強化させる!」
モビィディックの一室でそうフィッツジェラルドが敦を勢いよく蹴飛ばしながら言い放つ。
「これで全て予定通りだ。欲を言えば、モビィディックの落下と君の捕獲に加え達成したかったものもないわけではないのだが。まあそれはどうでもいい。」
「ぼっ…僕も?」
「うちの作戦参謀は、手持ちの情報から未来を限定予言できる異能力者だからな。」
もう一つの達成したかった物の情報よりもフィッツジェラルドの計画に自分の捕獲が含まれていたことに驚く敦だが、身体能力が上昇したフィッツジェラルドに手足の関節を外されそうになった痛みには耐えられず痛みに喘ぐ。
そこへ聞こえる一つの足音。
「おや、珍しい客人だ。ミスター…アグラ…アーグラーグァ?」
「アクタガワ」
「ふっ…それだ。全く日本語の発音は難しすぎる。やあ、ミスター芥川。歓迎したいのは山々だが___」
そんな挨拶も意に返さず、黙々と敦の方へ歩き傷口を蹴り、敦に立って戦えと横柄に言う。
「先刻、貴様は僕が理解できぬと言ったな。僕からすれば貴様こそ理解できぬ!」
「その臆病な目は己の力も異能力も信じていない。だのにいつも無謀な死闘に挑む。その矛盾した自尊はどこから来る?」
そう詰め寄りながら傷口を抉る芥川を見かねたフィッツジェラルドが止めに入る。
「その辺にしておけ。リトルガイ。そうでなくても俺は無視されるのが嫌い___」
「黙れ。僕のメインは人虎だ。デザートはそこでおとなしくしていろ」
「俺は二番手が嫌いでな。序列の変更を要求する。」
「いいだろう!」
芥川が攻撃を仕掛けるが最も容易くフィッツジェラルドに抑えられてしまい反撃されてしまう。
「成功の秘訣その四だ。”ただ強者たれ”」
つらつらと強さについてを話し、最後に”俺のように全てを持つのが無難”と傲ったような様子で話す。敦がいないことに気づくが、反応をする以前に敦が上から降ってくる。
「何が強者だ!金や異能力は地上の街を吹っ飛ばすためにあるんじゃない!人の強さは悲しみの淵で踠く人に差し伸べるためにあるんだ!」
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シリコン寿司(プロフ) - コメントありがとうございます!このコメントを励みに頑張ります (5月19日 1時) (レス) id: 5aaa516a20 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃尾多希(プロフ) - ギルド編お疲れ様です!とっても面白かったです!続き楽しみにしてますね! (5月18日 22時) (レス) @page11 id: 3e211502f2 (このIDを非表示/違反報告)
シリコン寿司(プロフ) - 外し忘れてました!すみません!報告ありがとうございます!!! (2023年3月26日 20時) (レス) id: 5aaa516a20 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - オリ‘フラ立ってますよ! (2023年3月26日 18時) (レス) id: d16c4af477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シリコン寿司 | 作成日時:2023年3月23日 2時