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ちょうど時計の針が四時を差した時、部下からの情報が入る。
如何やら探偵社の社長、福沢諭吉さんは倉庫街の近くに行くようだ。この前の和菓子屋で買った上質の最中を食べる。
思わず口角が上がる程の美味しさだ。そうニコニコと人が機嫌良さそうにしているところに、一雄が現れる。
「なんだおまん、ニヤニヤしてて気持ち悪いな。ん、こんなとこに茶菓子があるじゃんけ。一個もーらい。」
そう流れるような動作で四つ残っていたはずの最中が一つ消える。
怒りで沸々としていると、仕事の話をされる。
「ところで、外部から雇う暗殺者の目星はついてるのか?」
「それが全く。強くも無さそうだし、個人経営での暗殺が多すぎて……」
「ほーん。まあ俺はおまんが困れば困るほど幸せだからな。もっと苦しめー」
「お前っ……仕事はもう終わったの?多分五時半には共同の仕事があるから終わらせとけよ。」
あからさまな様子で肩をびくつかせる一雄に冷めた目線を送りながら仕事を続ける。
ん……これは良さそうだ。四人の暗殺者集団で、場に合わせて身なりの細かい指定も可。
「私も仕事があるからでーてーけ。」
「わかったわかった。あとでな。性急女。」
性急女ァ!?私はそんなにせっかちでもない!
強くキーボードを叩きながら文字を紡ぐ。
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「首領。襲撃は失敗です。」
「備考はつけてありますが…….恐らくは…」
『いいよ、予定通りだ。それで?刺客の服につけた放射性追跡元素は?』
しゃがんだ一雄が放射性トレヰシングシステムと書かれた画面を見せる。
色が紫色へと変わり、一つの場所を示す。うまく行っているな。
「反応は良好です。」
『そこが探偵社の隠れ家だ。』
『その情報を一特定班と情報半に送っておいて〜。』
「計画は上々ですね。このまま終わってくれるといいんですけど。」
『何があろうとも、もちろん最後に残るのは我々だ。』
『三組織異能力戦争だ!これから忙しくなるだろうが、よろしく頼むよ。鈴谷くん、檀くん。』
「「御意。首領の仰せのままに。」」
お互いに声が重なってしまう。
『申し訳ないが鈴谷くん。一雄くんに繋いでくれないかい?』
一雄が何かやらかしたのか?
そう疑いの目線を送りながらも首領の言う通り一雄に渡すと少し彼奴は深刻そうな顔をしていた。
少し私から離れ、まるで私から何かを隠すような動作で話していた。
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シリコン寿司(プロフ) - コメントありがとうございます!このコメントを励みに頑張ります (5月19日 1時) (レス) id: 5aaa516a20 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃尾多希(プロフ) - ギルド編お疲れ様です!とっても面白かったです!続き楽しみにしてますね! (5月18日 22時) (レス) @page11 id: 3e211502f2 (このIDを非表示/違反報告)
シリコン寿司(プロフ) - 外し忘れてました!すみません!報告ありがとうございます!!! (2023年3月26日 20時) (レス) id: 5aaa516a20 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - オリ‘フラ立ってますよ! (2023年3月26日 18時) (レス) id: d16c4af477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シリコン寿司 | 作成日時:2023年3月23日 2時