連れてけ全国大会!前(祭司、道化師、探鉱者、バッツマン) ページ13
窓越しのグラウンドから黄色い声援が聞こえる、きっと他校から来た噂のイケメン投手に対してだろう。今日私の学校の野球部は他校との交流試合らしい。
「あんな1人の男を見たいがために野球に興味無い子までグラウンドにいるなんてね…ちょっと複雑じゃない?」
隣席のフィオナが私に話しかけてくる、ちなみに交流試合がある事を教えてくれたのは彼女だ。不思議な雰囲気を纏った子だが根はしっかり者なので私は何かと彼女に頼りがちだった。
「にしても珍しいわね、貴方がグラウンドに行って試合を見ないなんて…先週スタジアムまで足を運んだから疲れたの?」
「いや…そうじゃなくてこうにわかな人がいっぱい居ると私がイラついちゃうから」
私が苦笑して答えると彼女はそう言うと思ったわ〜と気の抜けたような返事を返してきた。私は野球観戦が趣味だが試合に熱狂した雰囲気が好きであって決して選手に黄色い声援を送りたいわけじゃなかった。
「まぁいいんじゃない?私はそのまま帰るけど…Aも一緒に帰る?」
「う〜ん…まだ明日の提出物確認出来てないから職員室寄ってジョーカー先生に聞いてから帰ろうかな」
「あぁ…この時間帯ならジョーカー先生体育館にいる確率が高いわよ、じゃあね〜また明日」
そう言ってフィオナは手をヒラヒラさせながら教室を出ていった。私は彼女の言った通り体育館へ足を運んだ。
――――――
「…俺を探しに体育館まで来るなんてお前が初めてだぞ」
彼女の言った通りジョーカーは体育館にいた。先生もびっくりしているが私もびっくりしている。
「隣席のフィオナさんから教えてもらったんです。今は部活動の時間ですしもしかしたら〜って」
「あ、ジルマンなら納得だな。所でお前…野球部の交流試合は見ないのか?」
「いやぁ見ないですね……」
「なんだ残念。他校のピッチャーに全国大会レベルの奴がいるっていう話をしたかったんだが…」
「…それ詳しく話を聞けますか?」
予定変更だ、ジョーカー先生曰く噂のイケメン投手は実力者でもあるらしい。私はそれを見るべくグラウンドへと足を運んだ。
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薄荷ゼリー(プロフ) - 通りすがりさん» コメントありがとうございます、更新率は低下してますが今後もご愛読頂ければ思いますm(*_ _)m (2021年12月28日 12時) (レス) id: a93fc2bc72 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - ドキドキする話やクスッとくる話、色々あって読んでてとても楽しいです!(≧∇≦)応援してます⸝⋆* (2021年11月20日 15時) (レス) @page11 id: 2f87ec2489 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薄荷ゼリー | 作成日時:2021年6月14日 20時