～SILENT LOVE～ (ページ37)

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☆37☆ ページ37

阿「…行くか。宮近。」

何かを決心したように言う顕嵐

海「え？今？」

阿「今。」

海「…でもレッスン…」

阿「んなのどうだって良い。…いや、良くないけど今だけは良いの！」

海斗にとってみればよく分からないことを言う

阿「先生！」

先「ん？」

阿「宮近と阿部早退します！」

先「体調不良？」

阿「宮近はそうですけど俺は付き添いです」

先「そっかそっか。じゃあ気をつけて」

阿「はーい。ほら、宮近早く」

そそくさと出ていく顕嵐

海「まじな訳!?ちょっと顕嵐！…あ、し、失礼します…(ﾍﾟｺｯ」

海斗も顕嵐の後を追う

～外～

海「顕嵐ってば！どこ行くんだよ？」

阿「俺のSweetHoneyのとこ♡」

海「…はっ？」

阿「冗談だよ。笑まぁ、嘘でもないけど」

海「…さっきから何言ってんの？」

阿「そのうち分かるよ。…お、いたいた。」

顕嵐が見た方を海斗も見る

そこには見慣れた後ろ姿

海「…サヤちゃん？」

阿「うん^^」

トントン

近くまで行ってサヤの肩を叩く

サ「…あ、顕嵐くん^^」(小声)

変装はしているが、一応人前で話すときは小声

「顕嵐」や「宮近」という特徴的な名前

声でバレない、という保証もない

いつの間にか決まっていたルールだった

顕「お待たせ」(小声)

サ「全然大丈夫！」(小声)

海「久しぶり、サヤちゃん。」(小声)

サ「久しぶり^^…なんか宮近くん痩せた？」(小声)

海「ちょっと…苦笑」(小声)

阿「とりあえずここじゃ目立つからどっか入ろっか？」(小声)

海・サ「「うん」」(小声)

顕嵐の提案でそこからは少し遠い喫茶店に入った

ここなら同年代の人はいない

海「ごめんね、サヤちゃん。いっつもいっつも堂々と顕嵐と会えなくて…」

サ「宮近くんが謝ることじゃないよ^^そんなの気にしてないし、誰も悪くないし。それに顕嵐くんがこのお仕事してなかったら私達会えてなかった訳だし。(ﾆｺｯ」

海「うん…ありがとう…(ﾆｺｯ」

阿「…あ、そういや宮近に渡さなくちゃいけないもの、って？」

海「えっ？」

サ「そうそう。…(人1)から預かってるの。」

バッグから取り出す１通の手紙

テーブルの上を滑らせて海斗のそばに置く

海「…俺…に…？」

サ「うん。読んであげて？」

海「でも俺…」

阿「読んでやれよ。宮近のために(人1)ちゃん書いたんだから。また傷ついたって良いじゃん。そんときは俺とサヤちゃんで慰めてやるよ！」

わざと明るく言う顕嵐

鬱陶しいぐらい笑っている