放送室のカンナギさん其の五【地縛少年花子くん】

☕︎🫖 ページ9

寧々side


【そこはとにかく広いからね、ヤシロの方でも少し頑張ってもらいたいんだ】




寧「何をすればいいの？」

　


【扉がたくさん見えるだろ？】




寧「うん」





【その扉は全部、違う世界の違う場所に繋がってる】




【どこかにヤシロの元いた世界に繋がる扉があるはずなんだ】




【それをヤシロの方でも探して開いて欲しい】




寧「えっと…とりあえず扉を開けていけばいいの？」




【《見覚えのある扉》をね、ただし危ない所につながってる場合もあるから、開ける時は慎重に…】




【本当は俺に……を……けど…】ｻﾞｻﾞｯ




寧「花子くん⁉︎」




【…めだ…時間…頑ばっ…】






ﾌﾞﾂｯ






寧「切れちゃった…」





夏「終わった？」




寧「はいで見覚えのある扉を開けろって」




夏「七不思議様の言うことなら間違い無さそうだけど、見覚えのある扉ね〜」





夏「これとか？」





寧「あ！危ない所に通じてるのもあるから慎重にって」



夏「平気平気〜」




夏「夏彦先輩に任せとけって〜〜入ってますか〜？なんちゃって」




ｶﾞﾁｬｯ



ｶﾞﾊﾞｯ





【入ってます】


　


夏「…」




ぱたん





夏「今のは…無かったことにしようか」




寧「…はい」






二回目





夏「ってな訳でワンモア！」



寧「わあああ待ってぇぇぇ！」



パカっ



ﾄﾞｵｵｵ



(もっけの雪崩)




三回目


夏「三度目の正直！」




パカっ



ｺﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞ



アイルビーバックな景色(？)




四回目




夏「ここなら行ける！」



パカっ




ｺﾞｵｯ




ｼﾞｭｯ←焼ける音





ぱたん







夏「…分かった」




夏「慎重に行こう」




寧「そうしてください」



黒焦げで言う先輩





夏「いや〜ごめんごめん」





夏「可愛い女の子と一緒だからいいところ見せなきゃと思ってさ〜！」



寧「はあ…」





懲りずに扉を開けていく先輩




反省してない…





夏彦先輩がこんな感じなおかげで気は紛れるけど…





寧「…」





寧「あのう」



夏「ん〜？」





寧「不安じゃないんですか？」




寧「七峰先輩に裏切られて…こんな所で…私と二人ぼっちで…」




夏「ん〜…」





夏「ぜーんぜん？」ﾊﾟｯ



夏「てゆーか別に裏切られてないしね〜、これは言わばお嬢なりの愛情表現というか…」




夏「つまりまあ…」






夏「やっぱ愛の試練…かな」




パカっ



ﾄﾞｯ




夏「アッ」

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