放送室のカンナギさん【地縛少年花子くん】

prologue ページ1

《あなたは知ってますか？》





《全ての学校で統一された零番目の話》





ﾓﾌﾞ1「零番目ってさぁ、学校移動してるらしいよ」




ﾓﾌﾞ2「へー、それで？」




『今はここに来てるらしいよ』




ﾓﾌﾞ2「うっそ、A学園に？」



ﾓﾌﾞ1「そーそー、次はどこだろうね」



『さぁ？分かんないよ』




ﾓﾌﾞ1「隣のかもめ学園とか？」



『』ﾋﾟｼｯ



ﾓﾌﾞ2「あー、確かにあそこにまだ「カンナギさん」は出てないらしいね」




ﾓﾌﾞ1「じゃあ確定そこじゃない？」



ﾓﾌﾞ2「Aくんは…どこ転校すんだっけ？」




『…かもめ…学園』



ﾓﾌﾞ1「そっ…か！でもAくんいじめとかしてないから大丈夫だよ！」




ﾓﾌﾞ2「そーそー！じゃあ…もう、お別れだね…」




ﾓﾌﾞ1「私らずっと友達だからね！」




ﾓﾌﾞ2「うん！」



『…そうだね！』







“彼女”は作り笑いで笑った







《いじめてる人に本当に天罰は下らないのでしょうか？》






《いいえ、そんなわけありません。なぜなら“彼”がいるから》







《こんな噂、知ってますか？》







《放送室のカンナギさん》







《“彼”はかもめ学園の生徒、とても優しい放送委員》






《しかし、その優しさ故にいじめを庇ってしまった》







《“彼女”の体に毎日出来ていく痣、傷を隠す為家族や友達とあまり関わらないようにしました》







《しかし、誰にも相談できず、“彼”の心はどんどん追い詰められていき遂に自 殺をしました》








《彼の唯一の輝ける場所、放送室で》







《そして、放課後黄昏時に放送がなり、こう流れるのです》






《『〇〇さん、〇〇さん、放送室に来て下さい、カンナギさんが呼んでます』と》







《放送室に行くとカンナギさんがいて質問してきます》





《『今日どんなことがあった？』、『学校は楽しい？』と何気ない会話ですが》







《最後にこう聞くのです》









《『あなたのクラスにいじめはない？』》









《もし、彼に自分がいじめっ子と知られたら彼に身を引き裂かれてしまいます》







《逆にいじめられっ子だと分かれば彼はそのいじめっ子をターゲットにします》






《どの学園でも零番目は「放送室のカンナギさん」》

　



《どの学校でも零番目は「放送室のカンナギさん」》





《だからあなたもいじめはやめるように、でないと彼が聞きに来る》









『あなたのクラスにいじめはない？』

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