28 ページ31
Dyticaとマナくんと別れて、送られた座標に向かっていると、確かに敵が多い。
銃1本で拠点に戻るのは無理だろう。何体か敵を倒しつつ、彼女を探していると見上げる程にでかい敵を見つける。
…おいおい、Aちゃんが見つかってたら危なかったな。
そんなことを考えた時だった。見覚えのある姿が目に入る
「草凪ちゃん！！」
「佐伯くっ…うわっ！」
「嘘だろ、おい！」
でかい敵が腕を大きく振り上げたせいで、俺を見つけて走り出そうとした彼女の体が強風で浮いてしまう。
あっぶな！？
必死に彼女を受け止める。…ギリセーフ。
「っ、Aちゃん！怪我ない？」
「え、ええ…」
「そっか、よかった…」
彼女の無事がわかると、力が抜けた。
…どうする？でかいのだけじゃなくて、他にもゴロゴロ敵がいる。
そんなことを考えた時だった。
「抜刀」
「ロウ君！」
「危ないとこでしたね〜」
「星導…」
「二人とも無事か〜？」
「カゲツくん！無事だよ！」
「敵倒しつつ合流完了〜、間に合ってよかった〜！」
「伊波…Dyticaも来たのね」
「そりゃあ、Aが危ないってなったら来るでしょう」
「…どうも」
「るべ、本気にされてないじゃん」
「酷くないですか〜？」
そんな会話をしていると、無線が繋がった。
おや、もしかして今度こそリト君達では？
「今そっち着いた。テツ、合流して敵を追い込むぞ」
「わかった。…じゃあ、Dyticaに草凪ちゃんのこと任せちゃっていいよね？」
「おー、早く行け」
「ありがと！じゃあまた後で！…草凪ちゃん、無事でよかった！ちゃんと4人の側にいてね！」
「……」
さて、早くリト君達と合流しないと。
…彼女の危機に間に合ってよかった。少しはかっこいいって思ってもらえたらいいな。
なんて、戦場じゃ場違いなことを考えた。
――――――――
――――――
――――
「……ｽｰｯ」
「大丈夫、じゃなさそうだね知ってた」
「はぁ〜、無理…え？かっこよすぎる…ほんと無理すき…」
「限界オタク出てんじゃんw」
「せっかく堪えとったのに…もう本人に言うた方がええと思うけど？」
「無理無理言えない…気持ち悪がられたら死ぬから」
「ヒーロー“佐伯イッテツ”を間近で浴びて、再起不能のくせによく言いますね」
「ウッザ」
「人の名前でダジャレ言うなタコ」
「辛辣すぎませんか？」
「ｽｰｯ…」
「はーい、こいつらは放っておいて、オレと拠点に戻ろうねー」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：613 | 作成日時：2024年2月7日 7時
