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[healer]
「…お疲れ様」
「お疲れ様でーす」
「今回は怪我少ないよ！」
「ん。上出来。座んなさい」
「ところでー、先日のパーティーどうでした？」
「…あんたらねぇ、絶対面倒事になるからって何も知らない佐伯くんに押し付けたわよね？上層部の人が来るから、絶対絡まれるってわかってて」
「やだなぁ、俺達がそんなことするように見えます？」
「見えるから言ってんの。面倒事押し付けるが5割、その他4割、私を揶揄う意図が1割ってとこね」
「信用なさすぎじゃね？」
「日頃の行いよ」
私がそう言うと、Dyticaは文句を言っている。よく言うわよ、ほんと。
やけに佐伯くんを推すから、もしやと思っていたけども。
ため息を吐くと、星導が微笑んでこちらを見ていた。
「それで？どうだったんです？」
「特に、あんたらが期待するようなことはないわよ…気まずそうな顔させちゃって、申し訳なかったわ…」
「えー、二人きりだったのに？」
「なんで大事な会合で浮いた話になると思うワケ？？…ただまぁ、佐伯くんのスーツ姿を前に緊張していたのは否めないから、変なこと言ってないといいんだけど…」
「…貴方の気持ちを知ってる俺達はともかく、側から見たらいつも通りだと思いますよ。イッテツの前だと隠そうと必死ですし」
「あー、思い出したら不安になってきた…」
あの日の私は冷静ではなかった自覚がある。仮にも好きな人と一緒にいて、相手はスーツを着ていて前髪を上げていたりなんてして。はっきり言ってしまえば、かっこよかった。
でも今回は護衛として来てもらっているので、距離を取りすぎる訳にもいかず、一定の距離を保ってはいたけれど。顔をちゃんと見られていたかは自信がない。変なことを口走ってはいなかっただろうか。
私の血筋やら一部上層部の人間との関係を話したのは、はっきりと覚えているけど…。上層部の人に何か言われた気がする。よく覚えていない。
「…ガチで何もなかったっぽいね」
「そうですね…これ進展があるの10年後とかでは？」
「こっちとしては焦ったいんやけど…どっちも相手がいない間に、テンパっとるし」
「面白いくらい気付いてないな」
「…治療が終わったと思ったら、どうしたの？悪巧み？」
「オレ達、ヒーローだよ！？なんだと思ってるのさー！」
「悪ガキ」
「それやめん？」
「そりゃ、貴方(約200歳)から見れば、俺(約139億歳)以外はガキですよね」
…今日も私の診察室は騒がしい。
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作者名：613 | 作成日時：2024年2月7日 7時
