百二十五話目 貴「狂った人と狂わされた人と。」 ページ37
それからしばらく経つが、アイツは俺の前に現れなかった。
貴「結局一言も謝らなかったな。」
謝ったら許すわけではないが、何か変わっていたかもしれない。かもしれないだが・・・
所詮人間そんなものなのだろう。
あいつ自身自分は悪くないと思っている。
絶対に。
そう思うと歌いたくなってきた。
貴「今日も公園に行くか。」
高1の夏。部活をやってない暇人な俺は公園へ向かった。
公園は今日も例によってガキが集まっており、俺を見つけると寄ってくる・・・
かとおもったら・・・
優「おねえちゃん！帰って！！」
優が叫んだ。
遊具の周りに集まっていてなにか騒がしい。
信「早くこっから離れろ！！」
信も叫ぶ。低学年も口々に早くかえって！！とさけぶ。
貴「何言ってんだよ？なんの遊びだ？」
そう声を出すと、遊具の陰から誰かが出てきた。
それは四月に俺の歌を聞いて腰を抜かしていた・・・
貴「・・・何の用だ？」
母「A！！なんで許してくれないの！？」
貴「・・・・・」
母「ううん、私もあなたも悪くないの！だから一緒にまた暮らしましょう！」
貴「は？なんで他人と暮らさなきゃなんねぇんだ？」
母「何言ってるの？親子じゃない！！」
貴「俺には父親はいたが母親は存在しない。」
母「・・・・やっぱりそうなのね。」
なにが？
アイツはうつむきそう言った。
母「お母さん考えたの。やっぱりお父さんは貴方が殺したんじゃないかって。」
貴「は？」
母「そうじゃなかったら、一緒に暮らさないなんて言うはずないもの・・・」
貴「黒瀬が全部やったんだって警察から聞いたろ？」
母「本当はちがうのよ・・・本当はあなたがお父さんやいろんな人を、そのせいで私の颯馬まで死んじゃった・・・」
貴「おい・・・どこまでアホなんだ？」
母「黒瀬はいい人ね、あなたを助けるために嘘をついたんだわ。きっとそうよ。」
貴「・・・・想像以上にバカ？」
母「あなたが・・・あなたが・・・・・」
ヤバイ気がする・・・
母「人殺し！！！」
ユラァと顔を上げたあいつの顔は、いつか見た黒瀬と同じ顔だった。
クルッテル・・・・
母「あなたのせいで私は一人！！あなたが悪いのよ！」
そういうとバッグからナイフを取り出した。
貴「！！ガキ共逃げろ！！」
俺が叫んだ時には既にあいつが動いていた。
百二十六話目 貴「俺は人殺し。」→←百二十四話目 貴「俺の全力はガキを泣かせてしまう効果があるようだ。」
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弱音ハクはオレの嫁(プロフ) - コメント失礼します！百六話の最初の会話に草生え散らかしました！ (2021年2月14日 9時) (
レス) id: ccc8b6f347 (このIDを非表示/違反報告)
雷牙 - なぁなぁ、いつ悪魔の実を使う日が来るんだ？ (2020年11月30日 17時) (レス) id: 0cebd2e455 (このIDを非表示/違反報告)
こんるり(プロフ) - 124話で歌っている歌って、パラジクロロベンゼンかアンチクロロベンゼンですか？知りたいです！ (2019年3月16日 17時) (レス) id: 7bb9678102 (このIDを非表示/違反報告)
黄龍(プロフ) - 読んでて、過去編で泣いてしまいました。二次制作でも同情しちゃいます。まだ全然読んでませんが、これからも読ませていただきます！ (2016年12月7日 17時) (レス) id: 6bb3c9bdfb (このIDを非表示/違反報告)
リオ - すみません91話の後半の夢主のセリフ、三人ではなく四人ではないでしょうか (2016年1月26日 0時) (レス) id: f3169b7397 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作戦隊長
| 作成日時：2014年4月26日 15時
