百十五話目 貴「過去に捨てられたことは捨てることはできません。」 ページ27
母「黙ってるんなら肯定と取るわ！」
ねぇ、解ってよ・・・
母「お父さんが人を何人も殺していたとしても私は・・・」
お母さん、それは言わないで・・・
母「あんたのことを許さない！！この・・・」
それだけは・・・
お母さんに言われたら私はもう・・・・
母「人殺し！！！！」
私の願いは叶わない。
お母さんは一歩も動けない私から弟の手を引きはがすとそのままどたどたと階段を上がって行った。
颯馬「おねェちゃん・・・・」
お父さんが死んでから初めて発した言葉だった。
そして、颯馬の最後の声だった。
次の日・・・・・
そのままソファで寝ていた私は頬を叩かれた痛みで起きた。
跳ね起きると、昨日より顔を怖くしたお母さんが目の前に立っていた。
母「あんたのせいで・・・あんたのせいで・・・」
そういうとお母さんは私をソファから叩き落とした。
母「あんたは・・・何人家族を殺せば気が済むの！？」
貴「え・・・・」
母「颯馬が・・・颯馬が・・・」
まさかと思い窓を開ける。
そこには真っ赤な血の海に寝っころがっている颯馬。
ココは二回のベランダの下あたり・・・・
母「私が起きた瞬間に飛び降りたのよ！」
貴「なんで、颯馬が・・・」
母「あんたのせいよ！」
貴「！！！」
母「あんたが颯馬の目の前でお父さんを刺したりするから！！」
貴「そんなっ！」
母「もうあんたなんか私の子供じゃないわ！！こんな人殺しが私の子供なわけがない！！」
私のなにかが壊れた音がした。
お母さんは私を捨てた。
私はお父さんのお姉さんの所に引き取られた。
ようこそなんて言ってたけど、快く思ってないのは三年生の私にもわかった。
引っ越した後の小学校生活は辛かった。
「おい、あいつだろ？人殺し。」
「あぁ、自分の父親を殺したんだろ？」
「よく平然と生きてられるな。」
「そりゃお前、親父も人殺しなんだろ？なら血がつながってるから殺しても平気なんだよ。」
「ならあいつに近づいたら殺されるかもな。」
こんな会話は日常茶飯事だった。
辛くても学校に通っていたが、暴力が始まった時に限界を感じた。
小学四年生で武道を始めた。
お父さんが残してくれたお金で剣道、柔道、空手、合気道、弓道もやった。
どうやらもともと才能があったらしく、各種目とんでもない成績を残していった。
が・・・・・
「アイツ人殺しだから強いんだ。人間を殺す才能はあるんだ。」
どこに行っても、なにをやっても、この三文字がついて回った。
百十六話目 貴「過去の親の顔は覚えてない。ただし俺を見る目は覚えてる。」→←百十四話目 貴「過去に決定した表向きの真実。」
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弱音ハクはオレの嫁(プロフ) - コメント失礼します！百六話の最初の会話に草生え散らかしました！ (2021年2月14日 9時) (
レス) id: ccc8b6f347 (このIDを非表示/違反報告)
雷牙 - なぁなぁ、いつ悪魔の実を使う日が来るんだ？ (2020年11月30日 17時) (レス) id: 0cebd2e455 (このIDを非表示/違反報告)
こんるり(プロフ) - 124話で歌っている歌って、パラジクロロベンゼンかアンチクロロベンゼンですか？知りたいです！ (2019年3月16日 17時) (レス) id: 7bb9678102 (このIDを非表示/違反報告)
黄龍(プロフ) - 読んでて、過去編で泣いてしまいました。二次制作でも同情しちゃいます。まだ全然読んでませんが、これからも読ませていただきます！ (2016年12月7日 17時) (レス) id: 6bb3c9bdfb (このIDを非表示/違反報告)
リオ - すみません91話の後半の夢主のセリフ、三人ではなく四人ではないでしょうか (2016年1月26日 0時) (レス) id: f3169b7397 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作戦隊長
| 作成日時：2014年4月26日 15時
