【名探偵コナン】白い警察

バイト ページ19

梓「それに優世ちゃんならﾍﾟﾗﾍﾟﾗﾍﾟﾗﾍﾟﾗ」


えええ、待ってください梓さん！

ものすごいスピードでポアロの良いとことか、募集しているアルバイト生の人材とか、安室さんがどーのこーのとか。

とにかく話が早いです。わ、私の頭が追い付かない。



『あのー』



目を輝かせて語り続けている梓さんに声をふりますが、戻ってきません。

ーー戻ってきてください(泣)



───────
安室side





テーブルから下げたお皿を梓さんの隣で洗っていると、女子高生たちの会話が聞こえてきた。



園子「優世！テニス部に入りなさい！楽しいわよ〜男子の注目は浴びるし、ナイスボディーにはなれるし、得がたくさん！」



どうやら優世さんの部活を決めているようだ。
けれど肝心の彼女は、




『帰宅部がいいです』





──時鏡優世。



あの時の女に一番近い存在となっている。

繋がるのはあの髪。あまりにも特殊な色だったので目に焼き付いていた。


──エメラルド。


詳しくいえば、海の絶景となるエメラルドグリーンに太陽の日差し、穏やかな黄色を混ぜ、白で甘く溶かしたようなライトグリーンに近いだろう。

あざやかな色ではないため、和に馴染みがある日本人なら誰もがあの髪を見て、胸を落ち着かせるはず。


瞳はアンバー。北ヨーロッパの血を引いている。

見た目は外国人のようだが、中身はれっきとした日本人。

彼女自身、あの髪のせいで色々と悩んでいるようだが、髪を染めないことによると気に入るようなことがあるよう。



僕としても嫌いな色ではない。



なんて同情しようとしているのか。彼女はあのときの女かもしれないのに。


爆弾を解体できること。洞察力。あれぐらい危険な時でも微動だにしない冷静さ。手慣れな者だとすぐに分かった。


黒の組織と今のところ関わりはなさそうだが、俺たちの正体を知っていることから放っておくわけにはいかない。

しかし、探りを入れようと近づこうとしたが、拒絶されてしまった。
こういった反応は初めてだったので驚いてしまったが、冷静に次のてを考える。


なんとしても近づかなければ･･･


けれど引っ掛かる点が一つある。


優世さんとあの時の女、性格も声も似ていないのだ。


まさか別人なのでは？


だとしても奴と血が繋がっているのかもしれないし、近づいて損はないだろう。


考え事をしていると、お皿を洗い終わってしまった。



さて──

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