【爆豪勝己】again (ページ17)

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気づいたら寝てしまっていた

『すいません。こんな時間まで居ちゃって』

リ「おや、どこにいたんだい？帰ったのかと思ったよ」

部屋の隅にいました…と苦笑いをする

「あれ？Aちゃん？久しぶり！僕だよ、緑谷出久だよ！」

そうベッドの住人に声をかけられる

『久しぶり〜！元気にしてた？…ってのはちょっと無理があるかな』

ベッドにいる者に言葉ではなかった、と後から思ったが時すでに遅し

「試合見てた？かっちゃんほんと凄かったよね！宣言通り1位とってさ……ほんとすごいや」

そう喋った出久の顔はどこか悲しげで、思わず近寄った

幸いなことに出久は幼馴染だったから近くに居ても怖くなく、そこに心底安心した

『試合は見てなくって…って出久！どうしてそんなにボロボロなの？』

安心もつかの間、近づいてみれば出久の手がボロボロなことに気づいた

指が歪んでガタガタになり、手にはすごい数の傷がある

しかしもう治った後のようだから日数が経ちすぎていて私には治せない

「あ…これは今試合で…」

今の試合、つまり今日

それなら

治せる

『ちょっと手貸して！……ロールバック！！』

指に激痛が走る

全部の指が折れてるみたいに痛い

個性を使って出久の体の時間を1日分巻き戻した

しかし、出久の指は完璧には治らなかった

歪んだ指は治っているし、怪我もさっきよりは減っている

それ以外のおびただしい傷はもっと前の傷なのだろう

私には治せないくらい古い傷だ

出久を巻き戻したのと同時に私の体はポンっと音をたてて巻き戻った

出「す…すごいや！Aちゃんありがとう！ってAちゃんが縮んだ〜！？」

リ「おや、あんた達！何してるんだい？」

『いじゅくの手が…見てられなくてこしぇをちゅかいました。反動で自分のからだが巻き戻ってしまいまちた』

リ「そうかい、とりあえずペッツお食べ」

『ありがとうございましゅ』

今日だけでペッツめっちゃ食べてる気がするんだが

『あれ？いじゅく、となりにだれかいるの？』

隣りのベッドが隠れている

それなりにベッドがあるのに隣同士ということは知り合いなんだろうか

出「えっっっ！だっっだだ誰もいない「おいババア！Aどこだ！！」

勝己が迎えに来た

椅子から降りて勝己のほうへ向かう

『かちゅきおかえり』

と手を振ると

「……は？」

とポカーンとしてる勝己の珍しい姿を拝むことができた