四季折々を君と２【srr】 (ページ6)

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＊第５５話ページ6

そらるside

そ「帰れ。」

気づけばそんな声が出ていた。

彼女「どうしたの…？ほら、ごはんにしよ？」

そ「いいから帰れよ。もう顔も見たくない。別れて。」

そういうと、観念したのか相手も本性を出し始めた。

彼女「ああー疲れた！そらると一緒にいると声とか表情とか変えなきゃいけなくてつらかったからちょうどいいわ！有名人だから付き合ってただけだし調子乗んないでよね。じゃ。今までありがとーｗｗ」

そういって部屋を出て行った。

後から知ったことだが、俺と一緒に撮った写真を取引して売ったりしていたみたいだ。

しかも、俺と別れた腹いせに、twitterに作り話をでっちあげてツイートして俺が炎上した。

なんとか訂正と謝罪をし、炎上は収まったがそれ以降誰かと付き合おうとか思うことはなかった。

誰も俺のことなんか見てくれない。“そらる”がいいだけで、彼方をみてくれる人はいない。

そんな考えが定着し、人を信じるのが怖くなっていた。

また、歌い手が有名になるにつれ、誰かと付き合えば炎上するようになり、なおさら誰かのことを恋愛という意味で好きになることはなかった。

そ「俺、また誰かを好きになってもいいのかな。」

まふまふにはこの時の炎上の時も、鎮めるのを手伝ってくれたため、知っている。

ま「僕は、誰が誰を好きになろうと自由だと思います。リスナーさんが何と言おうと僕はそらるさんを応援しますし、いつでも味方です！」

そ「そっか。ありがとう。」

あの件以来誰も好きにならなかった俺が唯一好きになれた人。

もう一度人を信じてもいいのかもしれない。

少しだけ、頑張ってみようかな。