＊第８６話 ページ37
早く彼方くん探さなきゃ。
でもどこ行ったんだろう…。
楽屋から外へ向かう道を探すけど見当たらない。
「そと出ちゃったのかな‥」
彼方くんは散歩とか意外と好きだから、もしかしたら気持ちを落ち着かせるために外を歩いているかもしれない。
あんまり道がわからないけど探すしかない…！
しばらく探していると駅らしきところに着いた。
(もうここまで来ていないならこっちじゃなかったかな…)
そう思い帰ろうとしたけど・・・
どうしよう！帰り道がわからない…
彼方くんがいないかってことに集中しすぎて建物とか特に見ないで歩いてたし、どこ曲がったかとか全然覚えてない…
どうしよう…
男「おねえさんどうしたの？」
「えっと…道がわからなくて・・・」
男「じゃあ俺らが教えてあげるよ！どこいきたいの？」
「横浜アリーナってところなんですけど…」
男「あー、あそこね！俺に任せて！こっちこっち」
「すみませんありがとうございます…」
よかった、優しい人がいて。
案内されている間は他愛ない話をしていた。
しかし、しばらく歩くもあの大きい建物が一向に見えてこない。
おかしいな。そんなに遠くに来てないと思ってたんだけど。
男「こっちこっち。」
そう言って男は細道に入ろうとする。
もしかして、これ危ない…？
「あの・・・やっぱり大丈夫です。ありがとうございました。」
そういって離れようとすると、腕をつかまれる
男「お姉さん、それはないでしょ。せっかく俺が案内してあげてるんだから。」
「ここからなら道わかるので、ありがとうございました。手離してもらってもいいですか。」
そういうと、男は舌打ちして
男「うるせえな、黙ってついてくりゃいいんだよ。」
そう言って掴む手がさらに強くなり、無理やり引っ張られる
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作者名：sena | 作成日時：2022年1月19日 23時
