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*第51話 ページ2

なんかそらるさんの曲聴いてたら少し元気出てきた。



明日からも仕事だけど、一ノ瀬さんが来るときはたぶん北条さんが全部受付するだろうし、私は表に出ることないから、もう一ノ瀬さんと顔を合わせなくていいんだ。



昨日まではあんなにも一ノ瀬さんとの思い出を振り返っていたのに、今は出来るだけ思い出したくないし、会いたくないし、顔も見たくない。


だから、顔を合わせなくて済むという環境はすこし都合がよかった。
もうこれでいいんだ。





次の日からは、私は一切受付に立たなくなった。

今までは私がいろいろな人との対応が良いと店長に評価をしてもらい、受付をしていたが、別に私じゃなくてもできるのだ。


一ノ瀬さんが来る日も来ない日も、一ノ瀬さんのことを考えないようにと仕事に没頭した。



そのかいあってか、店長に最近仕事頑張ってると褒めてもらえることができて、少し給料を上げてもらえるかもしれない。



私は、この恋をあきらめるときが来たんだ。




これでいいのだ。



それから、しばらく月日がたち、もう一ノ瀬さんたちのライブ練習も終わってしまい、本当に一ノ瀬さんとの接点がなくなった。


もちろん、何か連絡は来ていたが、ミュートにしてみないようにしてある。


本当はブロックすれば済む話なのだが、自分ではそれができなかった。




(あきらめるとか言っておいてあきらめられてないじゃん私…)

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作者名:sena | 作成日時:2022年1月19日 23時

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