プロターゴニスト(男主/Jr.)2 (ページ31)

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21.SN-1王座決定戦

「３つに分かれて、3回やりますので。まぁ、実質２つだけど。ラストはAだけですね」

「え？はぶ？はぶ？パワハラ」

「前回の企画のネタ持ってくるなよ！」

皆ちょんまげかピンで留めておでこ丸出しだから、顔がよく見えることよく見ること。
僕はちょんまげ。

息止め王の本命はアオだったけど、1回目はあじ1分6秒、2回目は1分22秒でゆせが残った。

顔面偏差値暴露大会は颯太とリア恋さんが綺麗。
アジと陥没さんも綺麗だったけど、ほぼカメラからフェードアウト。
あくまで個人的意見ね。

「はい、じゃあスタート！」

「…」

コーキの合図で始める。

肺活量なら自信はあるけど、息止めなんてミュージカルでも舞台でも必要ないから正直自信はない。

「ぷはっわぷ…っ！」

「1分32秒！！え！！さすがブロードウェイ凄いじゃん！！！！息止め王はAに決定ー！！！」

「ぷはっ…！ちょ、誰タオル雑！早い！もちょっと息吸わせろ！！」

最後は誰が王を取ったか、湧の一発ギャグで終わった。

「ねぇ！！！ちょっと颯太タオル雑！！！！！」

「早く拭いてあげようと思った」

「はぇーしタオル押し付けすぎ！」

「ごめーんて」

「A大丈夫…？」

「まぁ、大丈夫だよ。本当に死にそうってほどギリギリまで浸かってたわけじゃないし。僕ミュージカルやってた分肺強いかも。ほら、タクミだって長かったじゃん」

「そうだけど…」

「オリは心配しすぎ～。颯太も見習え～？？まぁでもオリはもっと褒めなよ～僕の水中顔綺麗だったでしょ」

「それはほぼ顔半分だった」

「オリは下から顔覗いてたじゃん」

「マジか。まずずらせよ」

クスクスと笑っていると、颯太は湧に呼ばれ、その場を離れた。
僕はそういえば外していなかったと前髪のゴムをとる。

「ぶっ！！！！A今スーパーサイヤ人だよ！！！！」

「だって僕今日ワックス使って前髪セットしてたもん。そりゃ癖つきやすいよね。そういうオリは何？そのまるで息止め王サボりましたみたいな髪」

「いやちゃんとやったわ」

お互いの髪をわしゃわしゃと弄り、結局僕らは髪ボサボサのまま帰った。