奇病専門医の日記【男主】実況者

2日目 『心傷の患者』 ページ15

「どうしようか…」






まずはどんなことからあの症状が出るのかと
薬の検討をしなければ…


とにかく、早くしないと…





ｺﾝｺﾝ


「どうぞ」

ｶﾞﾁｬ シャオ「先生おはよう」

「あぁ、シャオ君。おはよう」





見れば見るほど痛々しい傷。

それは1箇所に限らず、何箇所も。



そして辛そうに笑うその顔。
目は、赤く充血している。






「昨日は、よく眠れたかい？」

シャオ「あー…うん。めっちゃ寝れたで。」

「…そうか。」





…大方嘘だろう。
隈が少しも引いていない。

きっと泣いてたんじゃないだろうか。









シャオ「そんなことより先生？」

「ん？なんだ？」

シャオ「先生は、…なんか奇病持ってる？」

「まぁ…そうだな」

シャオ「どんな症状？」

「…。」





何故この子は昨日からこんなに
質問してくるのだろうか。

もしかして、奇病と何か関連が…？






「…俺の奇病は、複数あるんだよ。
一つは色彩があまり認知出来ない奇病。
そして痛みを感じない奇病。
…まだ他に3つあるが、それはまぁ
日常生活をする上では害がない奇病だな。」

シャオ「へぇ…痛みを感じないって、ええなぁ」

「そうでもないさ。小さい頃から周囲の人は
気持ち悪がって俺を避けていたよ」

シャオ「家族も？」

「家族は違ったよ。とても優しくしてくれた。」

シャオ「…ふーん」

「なぁ、どうしてそんなに質問するんだ？
…何かあると昨日言ってたな。心当たりが」

シャオ「…まぁ、ないことはないよ。」

「…話せるか？」

シャオ「…ちょっとだけでも、いい？」

「構わない。話してくれ」

シャオ「…俺には、奇病が2つあってん。
1つはこの傷の奇病と入れ替えで治ったっぽい。
…皮膚がな、蛇みたいな感じになってたんよ。
全部がってわけじゃなくて、所々。」

「発症は小さい頃から、ってことか？」

シャオ「そうだね、うん。
…当然だけど皆俺を避けてた。
気持ち悪いとか、伝染るとかデマで流れて。
それで、ついには親がな…









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俺を、"売った"んや。」

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