青葉城西の転校生は不良…なのか？【HQ】 (ページ10)

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Episode8 ページ10

-松川 side-

強引に屋上へ連れてこられた彼女は、眉間に皺を寄せて不機嫌な様子で抵抗し続けている。

俺たちは扉を塞ぐように壁側に立つ。

『…全然解けねぇし…ゴリラかよ…。離せゴリラ…。』

及「離したら逃げるでしょ？」

花「話聞くだけ聞いてくれると嬉しいなー？」

『いやだ。』

及「実はさ、俺達マネージャー探しててね？」

岩「結局話すのかよ」

及「多分、溝口クンにも誘われてると思うんだよね。昨日言ってたし。でも溝口クン、理由とか全く話してないって言っててね…、そりゃあ断るよね！」

花「そういうとこあるよな、溝口クン。」

及「だから彼女もできないんだよねー！」

花「ねー！」

岩「コーチにチクっとくわ。」

及,花「「ごめんなさい」」

あ、話脱線し過ぎて転校生キレそう。オーラが黒い。

松「いいから話続けなよ;」

及「ごめんごめん！…理由なんだけど、今うちにはマネージャーが居なくて、ドリンクとかその他もろもろ2軍の1.2年生が交代でやってくれてるんだよね。

それも1軍だけじゃなくて、自分達の分もでさ。
その子達だって1軍に上がってスタメンになるために練習してるのに、その時間が削られちゃ意味がない。」

岩「だから、少しでも無駄な時間減らせてやれればと思ってな。なおかつ、1軍で色々記録つけたりできる経験者がいいと思ってんだけどよ、そう言う奴は女バレ入っちまってるし。

ちょっとしたサポートだけなら未経験の奴でもいいかと考えてんのに…。」

そう言って岩泉がため息をついた。
それを見て及川が苦笑いしながら続けた。

及「そういう子達ってみんな部員目当てで希望する子しかいなくてね。認識がマネ＝近くで応援できるって勘違いしてる子ばっかでね。
応援は嬉しいけどそれじゃ意味ないからさ。
なかなか見つけられなかったところに、君を見つけたわけなんだ！」

花「そんなわけで、マネやってくんない？」

しかし、転校生は躊躇もなくキッパリと告げた。