青葉城西の転校生は不良…なのか？【HQ】 (ページ23)

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Episode21 ページ23

無事電車に乗り、時間帯が時間帯なので、車内はサラリーマンや学生で一杯となっている。

押し潰される前にAちゃんをドア前と自分の間に引き寄せて、少しでも楽になれるように空間をつくった。

すると、Aちゃんはこちらを凝視する。

『…くるくる、お前高校生じゃねぇだろ。』

くるくるとは俺のことで、練習中も何回か呼ばれた。俺の髪のことらしい。別に天パのことは気にしてないから何も言わないけどね。

松「良く言われるけどAちゃんと一個しか年変わらないからね？」

周りに言われるけど俺ってそんな老け顔？

花「いや、今のは松の行動のことじゃねーの？さり気なく気づかって…紳士だな！このやろっ」

横から見ていた花が口を挟んだ。

松「だってAちゃん細いし、こんな中にいたら潰れちゃいそうじゃない？」

花「それはそうだな。ちゃんと飯食ってるか？」

『余計なお世話だピンク野郎。』

花「ピンク野郎…」

そう言ってフイッと外へ顔を背けたAちゃん。

女子の平均身長よりは高いけど、こうして見るとやっぱちっちゃいな。俺がでかいってのもあるけど。

あ、結構まつ毛長い。ほっぺスベスベだし透明感あるな。ほんと、目つき悪いけど綺麗な顔してんなー。

バレたらキモいとか言われそうだけど、Aちゃんを観察していると、もう北川第一組が降りる駅へと着いた。

及「じゃあ、3人ともまた明日ね！あ、そうそう、明日体育館点検あるらしいから朝練無しね！」

花「何それ初耳何ですけど」

岩「なんで集合してる時に言わねぇんだよクソ川！！」

及「ごめんってば！忘れてたの！！後でグループでも伝えるから蹴らないで！！」

金「ちょ、岩泉さん落ち着いて…！あっ！花巻さん、松川さん、如月さん！！お疲れした！！」

国「お疲れ様でした」

松「おぉ、じゃあな」

花巻「気ィつけて帰れよー」

金田一と国見が挨拶をし、及川と岩泉の追って電車を降りた。

『…なんでツンツンが部長じゃねーの。』

花「ツンツンwww髪の毛絡み多くない？笑」

松「あー…、確かに及川は普段はあんな感じだけど、試合になると変わるからさ。一回見たらわかるよ。」

花「そうそう、頼もしい奴だよ。うちのキャプテンも、副キャプもな。」

『…ふーん。』

それだけ呟いて、またさっきと同じように窓の外を眺めた。

俺らに全く興味ないと思ってたけど、ちょっとは俺達のこと、知ろうとしてくれてんのかな。