疑問 ページ9
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ある程度笑うとA先生は目を細める。
「まぁ、少しは」
思い出に浸るのも良いでしょう、何て呟くのが聞こえた。
風が吹き、A先生の髪の毛で目元は隠れてしまう。
だが口元はゆるりと笑っており、それは優しい微笑みだった。
ここへ来て初めて見る表情かもしれない、と思った時に一瞬だけ目元が見えた。
悲しそうで、それでも愛おしそうに視線を地面に向けていた。
風が止めば、いつも通りにゆるりと笑っていた。
そしてパタパタと此方に向かってくる足音に目をやる。
「さぁ、皆さん休憩はお終いです。2対2、やりますよ」
春乃の姿が見えれば立ち上がり、そう声をかけられる。
「私は家入さんに呼ばれていますので、一度席を外します。春乃さんも交えてくださいね」
よろしくお願いします、と丁寧にいい春乃のと入れ替わりで去っていくのを見届けた。
「あの、次は何をしますか？」
A先生の背中を何度も見ながらもそういう
「2対2の模擬戦、アンタも混ぜて。あとA先生なら大丈夫だろ、心配しすぎだろう？」
禅院先輩がそういうが、確かに過剰に心配しすぎるモノいかがなものかと思う。
「硝子さんの腕なら何も心配しなくていい。大体どんな怪我でも次の日にはピンピンさ」
安心したのかほっと肩を下ろすが、でもと言葉を続けた。
「だが死んでも可笑しくは無かった、今回は運が良かったとしか言えねぇな」
「そんな、」
「特別驚くことじゃない。呪術師ってのは常に死が寄り添う、半端な気持ちで呪術師になろうなんて思ってたら速攻あの世行き」
落ち込む時間もなく、さっさとやるぞ、と禅院先輩はズルズルと春乃を引っ張りグランドへ入れた。
「というかあの人の回復力どうなってるんだろうな」
ふとした疑問を口にすると釘崎は何で？といった。
「報告書見てねぇだろ。家入さんの記録によれば、」
＿＿呪術師として活動は極めて困難
「って書いてあったんだよ」
プロの診断が間違っていたとでも？
それはない、そもそも怪我の状態もしっかりと記録されている、その上でも判断だ。
「あの人は悠仁と同じ善人だ。だが、何かを隠しているようであまり好きではない」
その言葉に釘崎は少しの間をおいて、何となくわかる、と答える。
「オラァ、一年さっさと準備しろや」
禅院先輩の声に、やれやれと思い重たい腰を持ち上げた。
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琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました！！！更新楽しみに待ってます！！！！！！！！ (2021年5月21日 9時) (
レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
椎名魏(プロフ) - たきさん» たきさん、コメありがとうございます！好きと言ってくださってありがとうございます…頑張って更新していきますので、楽しみにして頂けたら幸いです。 (2021年4月27日 22時) (レス) id: 7e43feffbc (このIDを非表示/違反報告)
たき(プロフ) - 好きです！(唐突) Fateも呪術廻戦も好きなので、この作品はドンピシャです！作ってくれたことに感謝しかありません！お忙しい中大変とは思いますが、ほどほどに更新頑張ってください！応援しています！！ (2021年3月15日 23時) (レス) id: 8363423ed4 (このIDを非表示/違反報告)
椎名魏(プロフ) - ミリさん» コメありがとうございます。ンンン意図を読み取ってくれて嬉しいです！存在しない記憶は存在しないからこそ存在しない記憶なんですよ！！もう、意図を読み取ってくれた事が嬉しすぎて...ありがとうございます...頑張ってお話進めます...好きと言ってくれて感謝感激です (2021年2月14日 10時) (レス) id: 9ede5cc8ab (このIDを非表示/違反報告)
ミリ(プロフ) - 存在しない記憶…今そういうことかと気づきました…！今日お話がまるっと消えて別のお話が新しく更新されてるのがもう…好きです…これからも応援しています。 (2021年2月14日 0時) (レス) id: e2a1d964c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椎名魏 | 作成日時：2021年1月22日 18時
