護れ ページ32
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「二人とも、動けますか」
視線は呪霊に向けたまま兄貴の後ろにいる俺たちにそう言い、何とか、と答える。
「悠仁君、彼は
「……
恐らく順平の事で、呪術師か呪詛師なのか、敵なのか味方なのかを聞いたのだろうと思い、そう答える。
はっきりとしない答えに、兄貴はそうですか、と短く零し
「時間を作ります、それまでに」
決めてください。
そうはいってはいないけど、そういったように聞こえた。
強く地面が蹴られ足跡が大きく残り、呪霊と斬り合いが始まった。
兄貴の限界が来る前に、順平と話を付けなければならない。
「虎杖君、あのひとは？」
「俺のいとこの兄さんだ。強いのは確かだから、少しの間だけならこうして話せる」
まだ現状を理解しきっていないのか、呪霊の方と俺の方を交互に見て何かを言おうとしてはくはくと口を開閉させていた。
「順平あれは人間じゃない、呪いなんだ。兄さんが間に合っていなかったら順平は死んでいた」
「……ッ！！じゃあ、僕は、なんで」
ぐちゃぐちゃになった感情に順平は唇を強く噛んだ。
「ッ悠仁！！」
兄貴の声と襲い掛かってくる気配に、とっさに順平を抱えてその場から離れる。
鋭い棘が無数についた鈍器のようなものが地面に乗り込み、地面に足を滑らせながら兄貴が近くまで来た。
一瞬こちらを見れば、まだ何も話せてない事に気が付いたのかぐっと唇を締めるのが見えた。
「……苦肉の策です。悠仁、援護に加わってください。順平君を護りながらになります」
「応ッ」
兄貴の険しい顔つきが消え優しく微笑み、順平君、と柔らかな声色で順平の名を呼んだ。
表情の変わりように驚いたのか、順平は大きく目を見開いた。
「そこから動かないように、必ず護ります」
「何が護るんだよ！ボロボロの癖にさぁ！！」
呪霊の腕の形が変わり、鞭のようにしなる。
兄貴が剣で受け止め、その間に俺が距離を詰める。
トン、トン、とリズムを付けて踏み込み足から腰にかけて捻り、思いっ切り上半身を回転させ拳を突き出す。
避ける気が無かったのか、顔面に1発もろに入り吹き飛ぶ。
「残念、効かないよ。魂の形を保ってい＿＿ッ？！」
つぅ、と鼻から赤い液体が流れ出しソイツは血が出た事に驚きの表情を浮かばせていた。
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琴葵(プロフ) - 面白すぎて一気にシリーズを見てしまいました！！！更新楽しみに待ってます！！！！！！！！ (2021年5月21日 9時) (
レス) id: b0ea0349a7 (このIDを非表示/違反報告)
椎名魏(プロフ) - たきさん» たきさん、コメありがとうございます！好きと言ってくださってありがとうございます…頑張って更新していきますので、楽しみにして頂けたら幸いです。 (2021年4月27日 22時) (レス) id: 7e43feffbc (このIDを非表示/違反報告)
たき(プロフ) - 好きです！(唐突) Fateも呪術廻戦も好きなので、この作品はドンピシャです！作ってくれたことに感謝しかありません！お忙しい中大変とは思いますが、ほどほどに更新頑張ってください！応援しています！！ (2021年3月15日 23時) (レス) id: 8363423ed4 (このIDを非表示/違反報告)
椎名魏(プロフ) - ミリさん» コメありがとうございます。ンンン意図を読み取ってくれて嬉しいです！存在しない記憶は存在しないからこそ存在しない記憶なんですよ！！もう、意図を読み取ってくれた事が嬉しすぎて...ありがとうございます...頑張ってお話進めます...好きと言ってくれて感謝感激です (2021年2月14日 10時) (レス) id: 9ede5cc8ab (このIDを非表示/違反報告)
ミリ(プロフ) - 存在しない記憶…今そういうことかと気づきました…！今日お話がまるっと消えて別のお話が新しく更新されてるのがもう…好きです…これからも応援しています。 (2021年2月14日 0時) (レス) id: e2a1d964c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椎名魏 | 作成日時：2021年1月22日 18時
