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先行はグラハムと私、いや機体性能の関係上先行しざるおえない。
出撃したとほぼ同時に戦況がリアルタイムで更新される。
だが例の光の粒子で邪魔されているような感じもした。
此方はガンダムに気が付かれないように海面ギリギリを飛行し、全速力で飛んでいる。
ヘルメット越しでも聞こえる、ガタガタとフレームの軋む音と振動に奥歯を強く噛み締める。
レーダーにガンダムを補足、数は��2��、白いのと黒いガンダムだと最大望遠がモニターに映し出される。
『プランE2を展開！』
「了解！」
何時まで通信が保つか分からない、あらかじめ立てていたプランで動く。
海面から上昇し、黒い方のガンダムに照準を合わせる。
連射用の弾を射出し、牽制。
黒いガンダムは両手にライフルを持っている、形状と長さで武器の種類を判別する。
相手が撃つ前に接近し急旋回、Gの負荷に耐えるため下半身の筋肉に意識を集中させる。
「(スナイパーライフルとアサルトライフルか！)っうぅ！」
肩にはシールドのようなものが見えた、背面には恐らく予備のアサルトライフル。
中〜遠距離に対応しているだろう、いやビームサーベルもあると考えれば。
旋回中であってもガンダムは容赦はなかった、アサルトライフルでこちらを牽制している。
少しでも速度を緩めれば墜とされる、加減は許されない。
対面状態に持ち込み、飛行状態で回避を続けこちらもライフルの引き金を引いた。
胴体を狙ったが避けられ右腕に装着されているスナイパーライフルの盾に当たる。
本命の弾の威力は強く、当たった衝撃で後ろに吹き飛びそのままガンダムは海面上を滑るかのように飛ぶ。
此方の射撃を避けながら体勢を変えていた。
両腕を前に突き出し、頭部は胴体に収まるかのように引っ込み戦闘機のような体勢になった。
そして背面の円錐状から光の粒子が溢れ出しながら海面の下へと潜っていった。
なんつうスピードだよ、と心の中で毒を吐き攻撃を中止しエーカー中尉の状況を確認する。
どうやら同じように海に潜って逃げられたようで、モビルスーツ形態で海面を見下ろしていた。
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作者名：椎名魏 | 作成日時：2019年12月4日 21時
