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タリビアが声明を発表した、と情報が入ったときには誰もがもしや、と考えた。


「タリビアのユニオン脱退声明ですか...」


端末から映し出される映像と音声が語る。


「タリビアは昔から反米意識が根強い、脱退して一方的にエネルギー権を主張する、という事は太陽光発電システムの運営に支障をきたしますね」


「恐らく上は軍事的干渉を行うだろう、そして軍事行動を起こすという事は」


「ソレスタルビーイングが介入してくる、という事でしょう」


ハワード、ダリル、ハティがそう話していると隊長であるグラハムは口角を上げて目をぎらつかさせた。


「誘い出されて現れるか?ガンダム」


来てくれなければ困るぞ。


そこからの動きは速かった。


ユニオンは議会の賛成多数で軍をタリビアに派遣することを決定、またアメリカは独自に軍を派遣すると表明。


暫くもしないうちに対ガンダム調査隊はタリビアへと派兵命令が下される。


二機の輸送機にカスタムされたフラッグ二機と量産機が二機乗せられ、現場に緊張感が走り出す。


「...早いったらあやしない」


命令が下されてからものの2時間と数十分で出撃可能となる。


「(いや、早く行動することは悪い事ではない。寧ろそれが普通と言うべきか)」


自身も必要最低限の荷物を揃え輸送機へと乗り込んだ。
 

「さて、カスタムフラッグが何処まで通用するか...」


ざわりと、記憶が蘇り一機のガンダムが思い浮かんだ。


「...可能なら戦闘パターンを割り出したいところだな」


真っ黒なガンダム、前世の記憶にはないガンダム、5機目のガンダム。


____あぁ、どうやって倒そうか


それだけの事に思考が駆け巡った。


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作者名:椎名魏 | 作成日時:2019年12月4日 21時

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