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「しかしカスタムされたフラッグが2機あるとは...驚きました」
ハワード・メイスン准尉は2機のフラッグを交互に見ながらそう言った。
本当に無茶な注文じゃった、とエイフマン教授がいえばカタギリは苦笑を浮かばせた。
期間は一週間、実質一機3.5日でカスタムされたわけで流石に根を上げても可笑しくない。
それだけの人員を投資した、という事はそれだけの価値があるとみてもい、と初日辺りでカタギリが言っていたような。
「ハワード・メイスン准尉、ダリル・ダッチ曹長、久しくご無沙汰してました」
「ハティ・ウェンガー曹長！お元気そうで何よりです」
主にグラハムの元で指導を受けているが、一時期ハワードの元でも指導を受けておりダリルと共に面識がある。
半年以上前の事で記憶が薄れかかっていたが久しく見て思い出した。
その後は対ガンダム調査隊の事務室に戻り、ハワードとダリルは早速ガンダムと初接触した時の記録映像を引っ張り出してみていた。
『初めましてだな！ガンダム！』
音量はそこまで上げていないはずなのだが、人の少ない部屋にはよく聞こえた。
誰しもがグラハムらしい、と思うがゆえに沈黙が走る。
「ハティ曹長、この時フライト禁止だったのか？」
何故、と問われそれは、と口を開いた。
「その一週間前に、買い出ししてたんですが車と衝突事故を起こしまして。怪我はかすり傷のみでしたが、念の為一週間でしたね」
「大きな怪我をしなくて本当によかったな」
ダリルがそういい、えぇ、と言う。
「かすり傷だろうが何だろうが事故時の衝撃は外より内側の怪我の方が恐ろしい」
思わずその声にびくりとし、扉の方を向いた。
「今後は外傷よりもGによる過剰負荷による骨折等の怪我が増えるだろうな」
「貴方は？」
ハワードの質問に、その人は短く息を吐き敬礼をした。
「ユニオン空軍病院軍駐在内科担当、グレイ・フォールです。本日未明を持ちまして対ガンダム調査隊の担当医として着任しました」
まぁ簡単なご挨拶ですよ、彼は肩をすくめた。
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作者名：椎名魏 | 作成日時：2019年12月4日 21時
