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「休暇、ですか......これまた急に入りましたね...」


「上からそう通達されてな。恐らく、いや確実にこれから休みは取れなくなる。その配慮だろう」


本日のフライト内容が終わり、連絡事項と綴られたとメールを開きその内容に目を通していた。


フラッグのチューンの締め切りは5日ほど、そのうちの2日間休暇を取る様に、と通達される。


「休暇、と言ってもガンダムが動いたら意味が無いでしょうに」


「正論だがな。まぁ上からお達しだ、休暇は取るべきだろう」


彼女はそうですね、と同意しスケジュールと睨めっこし始めた。


「...ハティ曹長、この日予定を開けれるかい?」


明後日の日付に指をさすと彼女は少し驚いたように瞬きをした。


「...えぇ、開けれます。けど休みは被らない方がよろしいのでは...」


あぁ彼女は今仕事中心で日程を組んでいるのか、と少し心に針が刺さったのかちくちくとする。


別に被ったって誰も何も言わないさ、そういえば彼女も別に大丈夫かと納得したのか、そうですね、と答えた。


「この日に何かあるのですか?」


「実は知人に水族館の入館ペアチケットをもらってね。貰ったのは良いが行く相手もいないし他に譲ろうにもあてが無くてね、折角良い機会が訪れたのだから是非どうかな、と」


ペアチケットを貰った事は事実だ、ただペアチケットだと気が付いた時はここ最近の話で、本当にどうしようかと困っていた。


ただ、部下を誘うのはいかがなものかと葛藤した時期がある。


「いいですね水族館、私でよければ是非」


ふわり、と空気が柔らかくなり思わず頬が緩みそうになる。


「では、後日詳しい予定を伝えよう」


そのあとはお互いその日の前後に休みを入れ、その場で解散とした。


.

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作者名:椎名魏 | 作成日時:2019年12月4日 21時

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