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あの日から、俺たちの縁は途切れた。
既に何年も前の話なのに、あの時のアイツの表情が脳裏に焼き付いて忘れられない。
紙に印刷されたその写真は紙が丸まって跡がついてもなお誰もが笑顔で、そこだけで時間が停止していた。
元気だろうか、と呟くがその声は誰にも届かない。
「元気？元気？」
「俺は何時だって元気だぞー」
球体が耳をぱたぱたと動き出し、機械音を発する。
写真を再び丸めて、首元に飾ってあるメモリースティック風の入れものに入れる。
「うん、今日は晴天。初陣にしては良い日ではないか！」
「晴天！晴天！」
作戦時間まで残り数時間、憎たらしいほどに晴れた空を見上げて俺は口角を釣り上げた。
何笑っているんだ。
幻聴かな、と思うほどにそんな言葉が頭上から聞こえた。
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作者名：椎名魏 | 作成日時：2019年12月4日 21時
