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「…つまり、俺はフォークで誰かを襲って食べてしまう…って言いたいんよな?」
「そういう事。誰がケーキなのかは本能で分かるみたいだから、多分俺はケーキじゃないみたいだな。」
「そうやね、全然美味しそうに見えんわ。」
「それ凄い俺に失礼じゃない?まぁ、ちょっと安心したけどさ。」
そう、めめはケーキではないらしい。
俺も、めめを食べてしまうことはないと知ることが出来てとても安心した。
「まぁ、もし何かあったら俺に相談してよ。」
「ん、ありがとうな。あんまり期待はしとらんけど、頼りにしとるから。」
「それ結構…いや、本当に失礼だな。」
良いメンバーに恵まれたな、なんて思いながらめめと解散した。
それから少し経ったけど、味覚はそのままで食べる頻度は更に少なくなっていった。
食べないと痩せていくし、体調も悪くなっていく。お腹は減るけど、味のしない物を食べたくない。
そう思いながらボーッとソファーでテレビを見ていたら突然インターホンが鳴った。
誰も呼んでへんし、セールスか何かかなと思い、すぐ近くについているモニターで見てみると、見慣れた姿が映っていた。
「…だて?」
いきなりどうしたんだろう。そのまま玄関前に立たせておくのもあれだからインターホン越しにだてに向かって喋る。
「ドア空いとるから、上がってきて!」
そう言ってから、玄関へと移動するとちょうどガチャっとドアが開いた。
「いらっしゃい」と声をかけると、「おはよう、お邪魔します。」と返ってきた。
…おかしい。
いつものだてのはず…なのに、
何かが違う…
「き、今日香水か何かつけとる?」
「いや、つけてないけど…」
じゃあ、なんでだての方から…
こんなにも甘い香りが漂ってくるのだろうか。
「…康二、どうかしたの?」
俺の顔を覗き込んでくるだての手首を掴んで玄関に押し倒した。
そしてそのまま唇を重ねようとしたら両手で口を抑えられて。
「待って…いきなりどうしたの…」
「…ごめん、
ちょっと抑えられそうにないねん。」
そう、今俺の口を覆っている手のひらからも甘い香りがしてクラクラしてくる。
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紫夏(プロフ) - 青草さん» 了解致しました。いえいえ、私なんて全然ですよ。でも、嬉しいお言葉ありがとうございます! (2021年3月2日 21時) (レス) id: c21d0ca7dc (このIDを非表示/違反報告)
青草 - シチュエーションなどは天才の紫夏様におまかせ致します…!楽しみに待ってますね! (2021年3月2日 19時) (レス) id: 8f7d50177b (このIDを非表示/違反報告)
紫夏(プロフ) - 青草さん» リクエストありがとうございます!シチュエーション等なにか書いて欲しいものがごさいましたらまたコメントして頂けるとありがたいです。少し遅くなってしまいますが、書かせていただきます。 (2021年3月1日 20時) (レス) id: c21d0ca7dc (このIDを非表示/違反報告)
青草 - もしよろしければmmnb見たいです…! (2021年3月1日 19時) (レス) id: 8f7d50177b (このIDを非表示/違反報告)
紫夏(プロフ) - yukiさん» リクエストありがとうございます!了解致しました。少し遅れてしまうかもしれませんが、それでも宜しければ書かせていただきます。 (2021年1月3日 9時) (レス) id: c21d0ca7dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫夏 | 作成日時:2020年12月6日 10時