消えたメンバー (ページ17)

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(父「お前たちは25歳までは遊ばせてやる。」)

そう父は言ってきた。
辿ってきた運命に歯向かう勇気なんてありっこないこと位分かってた。

父「どうだ？久しぶりの実家は？」

帰ってきても僕は口を聞く訳じゃない。

父「ストレスからの立ち上がりが出来なくなったか？ユギョンはもう元気だぞ？」

『兄ちゃんは！？兄ちゃんに会わせて！』

父「公務中だ。お前も早く治して訓練に入るぞ。」

『僕は帰る。』

こんな話しかしてこなかった。
いくら偉い地位でもやなものはやだ。

兄「いやぁ、父さん。Aには好きなことをさせてくださいとお願いしたはずですよ？」

父「なんだ、帰ってこない予定だっただろ？」

兄「できる人間なのですみませんね。よっ！」

『に！にいちゃん！』

兄ちゃんは嘘のように元気に動いてる。
どうして、僕から離れたの？
どうして、どこにいたの？

兄「大丈夫なのか？」

『会いたかった。』

兄「ごめんな？すぐに父さん来て手術してもう元気だぞ？」

父「明日は訓練か？」

兄「話が違います。今すぐソウルに戻してやってください。」

兄ちゃんと父さんが喧嘩してる間に、
久しぶりに自分の部屋にいくことにした。
もう何年もいないのに、部屋はピカピカ。
そこにはいるわけでもない母さんとの写真とメンバーとの写真だった。

『嘘か。』

嘘で塗り固められた、隠された真実に代わりはない。
どこか逃げる気にもなくて、
産まれ持ってきた運命に従うが賢いのかな。

『立てないわけでもない、歩けないわけでもない、走れないわけでもない。
ただ、運命に歯向かえば僕が苦しい。』

父「自律神経だと？バカなこと言って逃げた癖に。何がアイドルだ？そんなのさせるわけないだろう！」

『父さんお願いだよ、帰りたい』

父「ダメだ、お前はここから出さない。」

会いに来ても出ていけば誘拐だ。
お前はもう傷つけられる側にいちゃいけない。
正義のために失うものを持つべきだと、、、

『だからって母さんを見殺しにしたのか！？そんなあんたに父さん面されたくねえよ！』

父「待ちなさい！」

『僕に追い付けるわけない。』

聞こえたんだ、そのときに、、、

兄「それでいいんだ。気持ちに素直でいるんだ」

振り向けば兄ちゃんは笑って手をふってた。

『歯向かうか、、、はは、』

行き場のない僕は結局母方の祖母の家に転がり込んだ。

祖母「ゆっくりしなさい」

それがまるで母さんに言われてるようで深く眠りについた。