【イナイレ】どうか幸せに。3【佐久間次郎】 (ページ15)

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15.　星月夜ページ15

「何すンだよ、セクハラで訴えられたいわけ？」

じろりと睨みつけるが当の本人は悪びれる様子もなく笑った。

「悪い悪い、気づく様子が無かったからからつい。」

そう言いながら隣に座ると空を見上げた。

「……気持ちいい夜だな、星が綺麗に見える。」

私も同じように空を見上げる。

さっきまでは全く気が付かなかったが、雲1つない夜空には沢山の星と大きな三日月が輝いていた。

佐久間クンの方を見ると月の光に照らされて銀色の髪がきらきらと綺麗に見えた。

ふと目が合う。数秒の沈黙が流れ、胸の鼓動が早くなる。

それを隠すように顔を逸らし、苦し紛れに返答する。

「…ん、ほんとだキレ―だね。
　てか佐久間クンは何しにきたの？」

「……、明日のことを思うとどうも落ち着かなくてな。
　気分転換に外の空気を吸いに来たんだ。」

少し考えたのちに、困ったように眉を下げそう答えた。

私には十分落ち着いているように見えるが、本人なりに思うところがあるのだろう。

まぁ確かに兄ちゃんと鬼道クンに挟まれながら試合をするのは佐久間クンには相当重荷だろう。

「…ま、試合はともかくあの2人のことは気にすんなよ。
佐久間クンは気にせず試合に集中してればいーよ」

そう言うと佐久間クンは少し思い詰めたような表情に変わった。

「…そうできれば良いんだがな。
どうしても気になってしまうんだ、俺には2人の気持ちが何となくわかるから。」

……….
続く