３９． 騎士 ページ46
パーティー会場は想像以上にきらびやかで、まるで映画の中のようだった。
そして沢山の料理とスイーツ、思わず感嘆の息を漏らしてしまう。
とりあえず見て回ろうとパーティー会場をふらふらと歩く。
「――やあ、探していたよ。」
後ろから甘ったるい声が聞こえる。
振り返るとすらっと背の高い顔の良い男が立っていた。
見たことがある。こいつは―――、
「あぁ、私としたことが自己紹介がまだだったね。
わたしの名前はエドガー・バルチナス。ナイツオブクイーンのキャプテンさ。」
エドガーは自信満々な表情で自己紹介をする。
普通の女はきっと話しかけるだけで大喜びで黄色い声をあげるのだろう。
「…知ってるよ。静かなる闘将って呼ばれてンだろ？
イギリスじゃ知らない人はいない有名人。さぞかし育ちも良いんだろうな。」
しかし私はその余裕な表情が気に食わず、嫌味たっぷりに言った。
自信たっぷりの余裕な表情が崩れるのが見たかった。
しかしエドガーの表情にはむしろ自信が増す。
そして口に手を添えくすりと笑った。
「ふふ…嬉しいな。きみのように美しい女性が僕の事を知っていてくれるなんて。」
息をするように放たれる甘ったるい言葉を聞いていると何も食べていないのに胃もたれしそうになる。
眉を顰める私に構わずエドガーは言葉を続ける。
「実はずっときみに会いたいと思っていたんだ。
韓国戦の時にチームの勝利を願い、そして無邪気に喜ぶ姿に思わず見惚れてしまってね」
その言葉を聞いて思わず思考が停止する。
そういえばあの試合、世界中に流されていたんだっけ。
そうか、私が大泣きして兄ちゃんに飛びついたのも全部見られて……
そのことを自覚すると恥ずかしくなり顔がみるみる熱くなっていくのを感じた。
そんな私を見てエドガーは私の髪を軽く手に取り軽く口づけをする。
「やはりわたしの目に狂いは無かったよ。」
そう言うとエドガーは跪き私の手を優しく取った。
何が起きているか分からず私の頭の中は真っ白になっていた。
〜続く〜
４０． 騎士(佐久間視点)2→←アンケートのお願い＋再度追記あり
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リリィ(プロフ) - Kariaさん» コメントありがとうございます、本当に嬉しくて何度も何度も読み返してはニヤニヤしてしまいました。とても励みになります！ (2022年3月29日 1時) (
レス) id: 5fb9ab7224 (このIDを非表示/違反報告)
Karia(プロフ) - この作品は、今までに見たイナイレの夢小説の中でもトップに入るぐらい好きです。素敵な作品を生み出してくれてありがとうございます！ (2022年3月26日 22時) (レス) @page5 id: 03658bccca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リリィ | 作成日時：2022年3月22日 16時
