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「ッたァ！！！」
男の子が突かれた目元を押さえながらふらつく。それは一瞬の出来事だった。繊細そうな女子高生が繰り出す技ではなかったせいか、男の子達は完全に油断していた。
微笑んだまま目潰しをしたAは突き出した2本の指をそっと下ろし、顎を少し引いて、今から彼らの体の寸法でも測るのかのようにジッと視線を縫いつける。相手は貼り付けたような笑顔から一転、目を尖らせて体を震わせているが、それでもAは力の強そうな男の子達相手でも竦まず、もう一度「ご機嫌よう」と言葉を紡いで背を向けた。
▼ ▲
商店街を抜け、もう誰も追ってこないと判断したAはずっと掴んでいた女の子の華奢な腕を離した。悄然としていた女の子を放っておくことができずひとりで突っ走った感は否めないが、女の子のホッとした安堵の溜息にやっぱり間違ってなかった、と実感する。
「･･･はぁ、なんとかなったわね」
手首を捻り、腕時計の針に視線を落とす。時間に余裕を持って家を出たが、いつの間にか授業開始時刻に近づいている。初登校で遅刻だなんて、成蘭高校生活の始めとしては流石にいただけない。
「愛ちゃんだなんて適当に名前呼んでごめんなさい。あなた、怪我はない？」
「えっ･･･あ、は、はいっ」
「それなら良かった」
女の子が怪我なんてしちゃダメだものね。そう言ってAは少しだけ乱れた前髪を撫でつけ、女の子に手を振って踵を返す。Aの後ろで女の子が頬を染めて彼女を眺めていたことも、
「―――ふぅん、面白ェ女じゃねーか」
男の子達に指を突きつけた所を相良に見られていたことも、今のAが気づくことはなかった。
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綾波(プロフ) - ナスさん» 初めまして！すごく好きだなんてとっても嬉しい限りです…！相良君とゆっくり恋を育んでいきたいと思っておりますので、これからの展開とドキドキ感のご期待に添えられるように頑張ります！ (2020年9月2日 23時) (
レス) id: b41655ec04 (このIDを非表示/違反報告)
ナス(プロフ) - きゃ〜！お上品かつ、聡明な小説でその上ドキドキしちゃいます。すごく好きです……！これから発展していく恋愛に期待してます！応援してます。 (2020年9月1日 1時) (レス) id: 28e97fe75f (このIDを非表示/違反報告)
綾波(プロフ) - 如月さん» 初めまして！面白いと思っていただけて大変嬉しいです！これからもまだまだ更新していきますので、今後ともぜひ宜しくお願いします(*´ `*) (2020年8月27日 19時) (レス) id: b41655ec04 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - 面白くて一気見しました！ (2020年8月27日 17時) (レス) id: 9293909c4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾波 | 作成日時：2020年8月14日 13時
