ナムジュン君、途方に暮れる

39ーNJー小確幸 ページ39

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携帯で音楽を聴きながらヌナを待つ
放課後


心地よい風が吹いていて気持ちいい

目を閉じてイヤホンに手をあてる





The answer, my friend, is blowin' in the wind
答えは風に吹かれているんだ

The answer is blowin' in the wind
答えは風に吹かれている




うーん、深いなぁ…


答えは風の中にあるのではなく
吹かれているんだ


ひとつに留まらず


これと決め付けないで


その時その時に感じた事が
僕にとっての正解なんだろうか

そろそろ進路も考えていかないと
いけない時だし胸に深く刺さるリリック









人影を感じて目を開くと
両親指と人差し指をエル字にして
四角い枠を作りそこから僕を覗いている
ヌナが居た




イヤホンを取ろうとしたら
僕の耳に手を当て首を振るヌナ




あ、取ったらダメなんだね




何やら怖い顔をして話しているが
音楽が流れていてわからないな




すると曲が終わり

ヌナの声が聞こえてきた



『ナムジュン君のバカ！
イヤホンしてベンチに座ってる姿
カッコ良すぎ！
大好きだから！』



思わず笑みがこぼれる



『あれ？

聞こえてる？』



イヤホンを取り耳に当てて



『何も聞こえない(笑)

ねぇ、怒ってると思った？

怖い顔して愛を叫んでみました』



「ヌナは怒った顔も可愛いですね」



『甘々ナムジュン君だ…』



ヌナが僕の隣に座ったので
イヤホンの片方を差し出す



くっ付いて顔を見合わせて微笑む






ヌナと2人で同じ音楽を聴いている

これが僕の‘小確幸’





小さいけど確かな僕の幸せだ




ヌナの小確幸はなんだろう




僕の名前は入っていますか？









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