52話 ページ6
Aside
「…！それだ」
緑谷くんが納得したように手を眺める。
「何にせよ進展したね。良かった。さ、飲んで。…ぶっちゃけ、私が平和の象徴として立っていられる時間って実はそんなに長くない。悪意を蓄えているやつの中にそれに気付き始めている者がいる。君に力を授けたのは私を受け継いで欲しいからだ。あの時の君の思いは、今も紡がれている筈だ。そうだろう？ならば、それを示す時だ。雄英体育祭、プロヒーローが、いや全国が注目しているビッグイベント。今話しているのは他でもない。次世代のオールマイト、平和の象徴の卵。緑谷出久が、君が来たってことを世の中に知らしめて欲しい！」
緑谷くんがどんな思いで特訓したかは知らないが、きっとその言葉は彼にとって大きなエール。…だけどそれ以上に、大きなプレッシャーになる。…発破をかけてるのか？わざと…？
緑谷くんが体育祭の説明をする。
「そう！つまり全力で自己アピールできる！」
「はぁ、、」
「はぁって！！」
ソファごとずっこける俊典さん。…嫌な予感がして立っておいて良かったよ、ホント。
「いや！仰っていることはもっともです！でも正直あんな事の直後でイマイチ乗り切れないって言うか、それにもうオールマイトに見てもらえてるし僕的には体育祭で目立つモチベというか、そもそも現状こんな感じで目立てるとは思えないし体力テストでも全然だったし…」
「ナンセンス界じゃ他の追随を許さないな君は！…常にトップを狙う者とそうでない者、その僅かな気持ちの差は社会に出てから大きく響くぞ。気持ちは分かるし私の都合だ。強制はしない。ただ、海浜公園でのあの気持ちを忘れないでくれよな」
『…まぁ難しく言ってるけど
2人共喋る隙を与えてくれない…私が居る意味本当になんだったんだって言うくらい。
少し無言の間も続くと、少し居づらくなったのか、"失礼しました"なんて言いながら仮眠室を出ていく緑谷くん。
『…良いんですか』
「…何がだい？」
『…発破の掛け方下手ですか？』
「え!?」
ごふ、と血を吐きながら吃驚する俊典さん。逆にバレてないと思ったら大間違いすぎる。ハンカチで俊典さんの血を拭いながら
『これでプレッシャーに潰れたら元の子もないんですから。…体育祭が終わったらめっきり褒めてあげるんですよ』
少し呆れ口調で話す私に少ししょんぼりとする俊典さんにやっぱり教師としては初心者さんだな、なんて。
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ノト(プロフ) - こんさん🦊さん» こんさんコメントありがとうございます！励みになるお言葉嬉しいです！これからも良かったら読んでくれると嬉しいです！ (2022年11月30日 23時) (
レス) id: 6f15257df8 (このIDを非表示/違反報告)
こんさん🦊 - 初コメ失礼します はい、とてつもなく面白いのです(*´▽｀*) 更新全裸待機でお待ちしております (2022年11月30日 21時) (レス) @page6 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノト | 作成日時：2022年11月28日 22時
