49話 ページ3
Aside
人間に戻って起き上がると痛みが無い。
診断では背骨にヒビが入っているとか、右腕も折れてたとか。それでもほぼ完治まで行っていたのはリカバリーガールさんのお陰だろう。
「…どうだい？」
『全然大丈夫になりました』
起き上がったり身体を捻ったり伸びをしてみるも、普段と変わらず好調で。
「…良かった」
「とりあえず安心だな」
そう言いながら相澤先生が私の頭を撫でる。
『〜ｯ！』
ぼふ、と音がなりそうなくらい一気に顔が赤くなるのを自覚する。13号先生や俊典さんがいい玩具を見つけた、というようにニヤニヤしながらこっちを見てくるのが恥ずかしくて俯くと
「…すまん、嫌だったか？」
少しニヤついた顔で顔を覗き込んでくる相澤先生。…この人確信犯…ｯ!?
好かれているのを自覚しているのか、顔を赤らめた私に疑問を抱く事もなく。
『〜ｯ…ずるい、です…』
ぷしゅ…と顔から湯気が出そうなくらい真っ赤な顔を両手で隠すと3人から笑い声が聞こえてきた。
オールマイトが帰った後検査が終わり、問題が無い事が確認されると病室で一時待機、夕方過ぎには相澤先生、13号先生と共に退院出来るとの事だった。本当は相澤先生は駄目なのが、先生が駄々をこねて(言い方が悪い)いい事になった。
『…安静にしといてくれてもいいんですよ』
「ホントですよ、先輩」
『いや13号先生もですよ？』
「あれ？」
「…明日から授業だからな」
『……まぁ、確かに』
「敵なんぞにずっと屈したままじゃ駄目だ、それくらいならお前らを強くしたい、それだけだ」
「先輩…」
『…先生がそういうなら…』
渋々、と言ったように私が引き下がると"悪いな"と謝って頭を撫でてくる。
「お前の気持ちも分からんでも無い、ただ俺達は教師、アイツらを導くのは教師だ」
…私、勝手に相澤先生はプロヒーローの延長線上で教師をしてるもんだと思ってた、けど…この人は、ちゃんと教師してる…かっこいいや、私の憧れたヒーローは…
「…？なに笑ってんだ」
『いや…ただ…好きだなって』
息を飲む音が聞こえたと思ったら相澤先生が急にベッドに寝転んでぶっきらぼうに"寝る"と言って寝てしまった。いや、寝てないんだけど。
13号先生と目見合わせて微笑んだ。
「先輩、素直じゃないですよ」
「…煩い」
否定しない言葉に笑いながらぴょん、とベッドを降りて相澤先生の近くに行って、彼がしたように耳元で
『…耳、真っ赤ですよ』
すると耳を抑えて真っ赤な顔で此方を見る相澤先生。
可愛い。
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ノト(プロフ) - こんさん🦊さん» こんさんコメントありがとうございます！励みになるお言葉嬉しいです！これからも良かったら読んでくれると嬉しいです！ (2022年11月30日 23時) (
レス) id: 6f15257df8 (このIDを非表示/違反報告)
こんさん🦊 - 初コメ失礼します はい、とてつもなく面白いのです(*´▽｀*) 更新全裸待機でお待ちしております (2022年11月30日 21時) (レス) @page6 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノト | 作成日時：2022年11月28日 22時
