4話 ページ6
Aside
夜になると兄さんが車を出して家に来てくれて、
父さんも母さんも喜んで私を送り出した。
「…お前荷物多くないか」
ダンボール計6個を2人で分担しながら運ぶ。
『だってそっちに住むんだよ』
「…家具とか入ってないもんな？」
『入ってない』
「……何が入ってんだ、これ…」
"重い……"なんていいながら兄さんが持ったのはイレイザーヘッドのグッズが入ったダンボール。
『それ、兄さん入ってるから気をつけて運んでね』
「…は？」
素っ頓狂な顔で此方を見やる兄さんにくす、と笑いながら
『イレイザーヘッドのグッズ』
とちゃんと答えてやると兄さんはほんの少し目を見開いて少し顔を赤らめる。
「…いつまで集めてんだ」
『…一生、かな？』
そういうと兄さんは少し押し黙って、ぱく、ぱく、と何か言いたげに口を開いては閉じ、を繰り返した後、諦めたのか、すん、と閉じて。
少しの間2人の空間に静寂が走っていると、兄さんが口を開いてぽつり、ぽつり、と話す。
「…お前があんなに強くなってるなんて思わなかった」
なんて言いながら少し頬をかく兄さん。
強くなっているのは当然だ。兄さんが組んでくれた特訓メニュー。あれを全て毎日こなしているのだから。
『…うん』
「…個性も、
『……うん』
「…良く、頑張った」
その言葉に驚いてぱ、と兄さんの顔を見ると酷く優しい目をしてこちらを見ていた。
「…元々、お前は女だからな…ヒーローをやらせる気は無かった。」
『…知ってる』
母さんや父さんからも、ずっと言われていたその言葉。応援するだけが家族ではない、と幼いながらに気がついた。
「…自分が守れる力を持って、…尚、他のやつを守る力も持ったんだ。…このまま引き下がれなんて変な話だろ」
要するに兄さんは、"お前が頑張ったから掴めたものがある"と言いたいのだろう。
…ホントに、素直じゃない。兄さんは、ずっと。
『うん、ありがと』
お前の真意は分かってるぞ、という気持ちも込めて微笑んでそう返す。
「…あぁ」
ふい、と顔を逸らした兄さんは捕縛布で少し隠れてはいるものの、分かりやすく耳が赤かった。
荷解きが終わって部屋でまったりしているとノックをされてガチャリ、とドアを開けられる。
『ん？』
「飯」
『あぁ、ありがと』
そう言ってスマホを置いて部屋を出る。
「…グッズ、飾りすぎじゃねぇか？」
『持ってるもん飾んないのバカじゃん』
「…それもそうか。」
『うん』
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ノト(プロフ) - 舞さん» 長らくお待たせいたしました。応援のコメントありがとうございます。これからもちょこちょこ程度にはなりますが更新して行きます。 (10月30日 10時) (
レス) @page23 id: 6f15257df8 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新ありがとうございます^_^ (10月22日 19時) (レス) @page23 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください！応援してます^_^ (2023年1月16日 15時) (レス) @page22 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
ノト(プロフ) - アニメ好き╰(*´︶`*)╯さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです！これからもゆるりと頑張っていきます！ (2022年12月31日 1時) (レス) @page20 id: 6f15257df8 (このIDを非表示/違反報告)
アニメ好き╰(*´︶`*)╯ - 相澤先生推しなので最高でしたぁ(^-^)更新頑張れ👍応援してるで (2022年12月27日 21時) (レス) @page20 id: 28b6081af3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノト | 作成日時：2022年11月18日 2時
