八話 ページ9
精神世界に行って、そこからリナ達の後ろに出た。
「無駄よ。この街を出る前に奴があの氷から抜けだして、追いついちゃうわ」
「それは的確な判断ですね」
「ゼロス！」
「貴様ッ！」
ゼルがゼロスの胸倉をつかむ。今度はとめない。
「どの面下げて俺の前に出てくるつもりだ！」
「そうよ！一体どっからふってわいて出たの！？」
「人をハエや蚊みたいに言わないで下さいよ。」
セイグラムを見やる。セイグラムは呻き、そのままどこかへと消えた。
その間にゼロスが伝えようとしていたことをリナが知っていたらしく、ゼロスの言葉が耳に入る。
「いやあ、知ってましたか。
かなりな魔道師でさえ知らないマニアックな極秘情報だったのに。流石はリナさん」
ゼロスが褒めると、リナは少しだけ表情に笑みを浮かべた。
「ま、色々知ってるって言ってもあんたらほどじゃないけど？
異界黙示録の写本は燃やすは、セイグラムだってあんたらが出てきた途端……」
ゼロスがリナの言葉を遮るように顔を近づける。
「あの〜、いいんですか？こんなところで長話してて。
ハルシフォムさんの氷、もう溶けかけてますけど」
「ああっ！？」
「取り敢えず、契約の石を探すのが先だと思いますが」
「わかってるわよっ！」
「これがおわるまで……逃げるなよ」
ゼルがゼロスの胸倉を掴んで凄むが、それは多分意味がない。
「契約の石……この屋敷のどこかにあるはずよ。必ず探し出してみせるわ！」
その後。
ゼロスは一人でどこかへ行ってしまった。
「……はあ……」
アメリアが天井に上りながら
「でも私たち、契約の石ってなんなのか、知らないんですよね……」
と呟く。
「頭使いなさいよー？」
リナがアメリアを見上げて言う。
「大体お宝なんて近くにあるんだから……」
「だからって、暖炉の中にあるとは思えませんけど……」
「やかまし」
リナが脚立を倒す。
「うわああ、」
アメリアが落ちそうになるがなんとか天井によじのぼる。しばらくして顔を出した。
「ひどーいリナさん！なんてことを！」
「丁度いいわ、あんたそのまま天井の探索ね」
リナがアメリアを指差してそう言ってのける。かわいそうに。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 13人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
＊イクス＊(プロフ) - 映城梨歩さん» ありがとうございます！新作楽しみですよね〜！はい、これからも頑張らせていただきますので、応援よろしくお願いいたします！ (2018年1月28日 20時) (
レス) id: f0dded1a27 (このIDを非表示/違反報告)
映城梨歩 - 読みやすく、スレイヤーズの独特な感じが出ていて素敵です〜！新作も出るとのことなのでまた盛り上がれば良いですね！更新頑張ってください！ (2018年1月28日 0時) (レス) id: ab0a27a2a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
