三十五話 ページ36
「首から下げたのと、ベルトのやつと、
そして両手首のブレスレットに嵌め込まれたやつ！
その四つを使って魔力の魔力容量を増幅しているんでしょ？」
やはり、気づかれてしまっている。
「さ〜すが、見破られちゃいましたね」
「最初に唱えた呪文の内容は魔力の拡大だったもんね〜。
呪文だけで拡大するんなら苦労はしないわ」
「なんでも魔血玉とか言う石で、
それぞれが赤眼の魔王、闇を撒くもの、蒼穹の王、白霧……この世界と、
他の世界の魔王四体を表しているとか」
何で説明しちゃうんだ馬鹿野郎……。
そのミスにリナの目の輝きで気づいたらしく、ゼロスはこちらに助けを求めてきたが無視をする。
自業自得だ。
「異世界の魔王ッ！？うわぁ、話がデカイっ！
なーおーさーら！そのタリスマン売って！」
「だ、ダメです！これは恩ある高貴な御方から頂いたもので……」
「２００！いや、思いきって３００出しちゃうっ！
おぉ〜！？太っ腹だね〜リナちゃん！」
「……ですからあ」
「えーい、４００！」
と、なぜかマルチナも飛び出す。
……もう知らん。
「え゛」
「何でアンタが参加すんのよ」
「ゼロス様、リナにやるくらいならこのマルチナに譲って！
出世払い、分割、利息無し！」
無茶苦茶なことを言い始めるマルチナ。
……仕方ない。
「まあお二人とも、ここは私が買うということでそれを収めていただきたく」
「あんたってたまにボケるわよね。」
「セティさん……。」
何を失礼な。
ゼロスも苦笑いをするんじゃない、今の状況になっている理由を考えるんだ。
……だんだんと値段が吊りあがって行く。
「ダメなものはダメなんです」
「でぇ〜い、５５０！これでどぉだッ！」
ゼロスが小さく笑う。
「５５０“万”なら」
「あっ馬鹿っ！」
思わず叫ぶ。ゼロスはきょとんとした。
「え？」
「よーし、買った！」
「ええっ！？」
ゼロスが顔色を変える。
もー……。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 13人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
＊イクス＊(プロフ) - 映城梨歩さん» ありがとうございます！新作楽しみですよね〜！はい、これからも頑張らせていただきますので、応援よろしくお願いいたします！ (2018年1月28日 20時) (
レス) id: f0dded1a27 (このIDを非表示/違反報告)
映城梨歩 - 読みやすく、スレイヤーズの独特な感じが出ていて素敵です〜！新作も出るとのことなのでまた盛り上がれば良いですね！更新頑張ってください！ (2018年1月28日 0時) (レス) id: ab0a27a2a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
