二十八話 ページ29
「それにまあ、僕らは本当は兄妹じゃなくて
あくまで“兄妹のような物”ですがね♪」
「簀巻きにして川に流すぞ」
「ゴメンなさい」
その会話を聞いていたリナがクエスチョンマークを浮かべ、
まじまじと私とゼロスを見る。
「ど、どういうこと?」
「……血が繋がって無いんです。
だから、まあ、義妹なので、兄様のあの態度も
多少は仕方ないと言いますか……」
「……そっか……」
それを聞くと何か色々と想像したらしく、
やや申し訳なさそうな顔でリナがうなずいた。
あっ、マルチナの視線が嫉妬から
完全に敵対の視線になった……
……チッ、仕方ない。
「……兄様」
「はい?」
「私、実は……」
ゼロスの手を取る。
少し頬を染めておく。いやー、魔族って楽しいわー。
……いや、楽しい。ホント。うん。
「おっ?」
リナが何か期待してるねー。
マルチナの視線も一段と痛くなったねー。
……はあ。
「兄様のことが……」
「……」
「私……!」
媚びるのはあまり好きじゃないが、おふざけで、ということならば話は別だ。
「はい、何ですか?」
「貴方のことが……大嫌いなんですっ!
きゃっ言っちゃったっ♪」
リナがその場に倒れた。
「……可愛いから許します」
「何を?」
「急に真顔にならないでよ……」
リナががっかりしながらそう言う。
「それにしても、美人がふざけると
可愛く見えるのね……」
リナの言葉を聴いて首をかしげる。
「そういうものなんでしょうか?」
「まあ、そうなんじゃないですか?
実際可愛かったですし」
……。
「……血が繋がっていたらただのシスコンですよ兄様」
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*イクス*(プロフ) - 映城梨歩さん» ありがとうございます!新作楽しみですよね〜!はい、これからも頑張らせていただきますので、応援よろしくお願いいたします! (2018年1月28日 20時) (レス) id: f0dded1a27 (このIDを非表示/違反報告)
映城梨歩 - 読みやすく、スレイヤーズの独特な感じが出ていて素敵です〜!新作も出るとのことなのでまた盛り上がれば良いですね!更新頑張ってください! (2018年1月28日 0時) (レス) id: ab0a27a2a8 (このIDを非表示/違反報告)
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