二十六話 ページ27
町に着くと、マルチナが商売を始め、あまりにも売りまくっているのでゼロスが
「ま、マルチナさん。もうこれ位にしませんか？」
と止めようとするが、
「ゼロス様、わたくし悟りましたの。世の中お金ですわっ！
復讐をするのも、愛しいゼロス様とお茶をするのも。
全て先立つ物はお金。だからこうしてコツコツと……」
と返されてしまった。
「何であの二人がマルチナと一緒にいるのよ！」
と叫ぶ聞き覚えのある声が。
「やっと来ましたね、リナさん」
「リナさん、って……ゼロス様たちがお待ちになっていた方って」
「あれ？リナさんですよ？言いませんでしたっけ？」
「えぇーっ！？」
「はあ……それはそうと、リナさん大丈夫ですか？魔術を封じられたらしいですが」
「ずっと居なかった割りに情報が早いじゃない……で？ココで何してる訳？」
「魔法医の所までご一緒しようかと思いまして、待ってたんです。マルチナさんと」
「マルチナさんとって……」
「ええ、２、３日前にマルチナさんが盗賊に襲われてるのをお助けして、
お知り合いになりましてね。僕と一緒に行くと言われるので……いけませんか？」
「いけませんかって……あのね」
マルチナが語り始めるが、色々とおかしい。
マルチナの話だと、ゼロスが木漏れ日を浴びながら
杖や体術で周りの敵を蹴散らしていったらしい。
数分後、倒れている盗賊達。立っている彼は「ふっ」と小さく笑みを溢し、
マルチナに向かいきらりと白い歯を見せた。……らしいが、実際にはそんなことない。
しかし、折角ネタを投入してくれたのだから乗らないと言う手は無い！
「盗賊を倒した時のゼロス様の、それはもう凛々しかったこと」
マルチナの表情が恋する乙女の表情になっている。
「へえ〜、兄様マルチナさんに向かっていつもと違う笑みを見せたんですかぁ〜？
そう言うのが通用するのはぁ〜、この世の者とは思えないほどの美人だけですよぉ〜？」
「うっ、そ、そんなことしてませんっ！」
「あんた見てたんじゃないの？」
「バレたか……」
「セティさん……」
「ふふっ、冗談ですよ兄様。兄様は十分魅力的な男性だと思いますよ。
……って、何ですか、皆さん揃ってそんな目で見ないでくださいよ」
ゼロスに至っては目を開けてますし……なんですか、一体。
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＊イクス＊(プロフ) - 映城梨歩さん» ありがとうございます！新作楽しみですよね〜！はい、これからも頑張らせていただきますので、応援よろしくお願いいたします！ (2018年1月28日 20時) (
レス) id: f0dded1a27 (このIDを非表示/違反報告)
映城梨歩 - 読みやすく、スレイヤーズの独特な感じが出ていて素敵です〜！新作も出るとのことなのでまた盛り上がれば良いですね！更新頑張ってください！ (2018年1月28日 0時) (レス) id: ab0a27a2a8 (このIDを非表示/違反報告)
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