十八話 ページ19
「お腹空いたねえ……」
賑やかな町を歩いているといきなりリナが呟いた。
「そういやあそうだなあ」
「うっしゃ!ここらでいっちょ飯にしよっかあ!」
「よかろう。」
「あ!リナさん、これ!」
アメリアがメニューを指差す。
「ん?」
リナが覗き込む。
「ここに書いてある、料理」
「こ、これはもしかして……
究極かつ至高、そして幻の高級珍味と言われるキング・オブ・ディナー、
その名もドラゴン料理!」
「……まーた面倒なことになりそうですね」
「ですねえ……」
「私の記憶が確かなら、それはかつて、宮廷料理として王族の口にのぼった珍味。
特に、レイクドラゴンを材料としたものは、素材自体の味をいかした仄かな甘みと
深いコクによって、至高の逸品と称えられ、舌の肥えた王族たちをも唸らせたという。
美味い料理が食べたいなら繰り返せ!ドラゴン料理はレイクドラゴン!」
リナが斜め上を指差す。
「よし、決まり〜!今日の昼飯はここのドラゴン料理にけってーい!」
「おー!」
ガウリイとアメリアが手をあげる。
「おー」
ゼルガディスも手をあげた。
「……ドラゴンを自分達で仕留めなければいけない上に仕留めたら仕留めたで
時間的に無理があるとかそういうオチな気がします。」
「やめてください、そう言う事言うの……」
店に入っていったリナ達の後を追う。
「ちゃーっす!」
「いらっしゃいませー」
四人席のため私とゼロスが別の席で食べることになった。
「あっははー!どんな料理が来るんだろう、わくわくするなー!」
「ガウリイ、一人でガツガツ食べんじゃないわよ?」
「お前こそ、俺の分残しとけよな?」
「セレスティアさん達もこっちに来て一緒に食べません?」
「いえ、僕達のことはお気になさらず。」
「で、でも……」
「ほら、僕達兄妹は色々と相談しなくちゃいけないこともありますし。」
「そうなんですか?」
「ええ、まあ」
「……なら仕方ないですね。」
ウェイターの人が来たことによって、アメリアがそちらに注意を向けた。
「……それで、結局これからどうするんです?」
「どうする、といいますと?」
うっわー、いらつくわこのおかっぱパシリ神官が。
「ですから、これからのことです。あなたが彼女たちと共に旅を楽しむのも結構ですが、
異界黙示録探しはどうするのです?彼女たちと共にセイルーンまで行ったとして、
必ずしもそこに写本があるとは限らないでしょう。」
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*イクス*(プロフ) - 映城梨歩さん» ありがとうございます!新作楽しみですよね〜!はい、これからも頑張らせていただきますので、応援よろしくお願いいたします! (2018年1月28日 20時) (レス) id: f0dded1a27 (このIDを非表示/違反報告)
映城梨歩 - 読みやすく、スレイヤーズの独特な感じが出ていて素敵です〜!新作も出るとのことなのでまた盛り上がれば良いですね!更新頑張ってください! (2018年1月28日 0時) (レス) id: ab0a27a2a8 (このIDを非表示/違反報告)
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