十一話 ページ12
「私達はあくまで仕事でやっている。それなのに楽しんでどうするんですか、兄様」
「ゴメンなさい」
「……もうすぐ終わりますね。セイグラムどうします？」
「……見張っておきましょうか。手を出しそうですし、ね」
「……」
「ルビア……！」
ハルシフォムがルビアの元へ這っていく。
「やっぱり……セイグラムの仮面が契約の石だったのね。」
ルビアは目を開き、ゆっくりと立ち上がった。しかし、ルビアの目は何もうつしていない
「ルビア……よく帰ってきてくれた……」
ハルシフォムはルビアを抱きしめた。
「違うわ……ただ生体エネルギーで動いているだけ。あれじゃあ、操り人形よ……」
リナが呟く。……次の瞬間、信じがたいことが起きた。
意思がない筈のルビアが、涙を流したのだ。
無表情のまま、でも、ルビアは確かに涙を流した。ハルシフォムがそれに気づく。
セイグラムが無言で手をあげたので、声をかけた。
「およしなさい。」
「貴様ら……！」
「ちょっかいを出さない方が貴方のためですよ」
「今回は見逃します。さっさと消えなさい」
セイグラムは呻くと、姿を消した。
「……」
ルビアに目を向けると、ルビアは声を出さずに何かを呟いていた。
「……“殺して”」
リナがルビアの口の動きを読み取り、呟く。
「ルビア……」
ハルシフォムは、ルビアを抱きしめると、謝罪の言葉を口にした。
「……」
なんとなく、見ていられなくて精神世界へ戻る。ゼロスも追ってきた。
「どうしたんです？」
「……いつの時代も、人間は愚かですね。」
「……自嘲ですか？仮にも貴方は魔族なのですから、やめた方がいいですよ」
「ええ。でも、こういうのを見ると自嘲してしまうのです。元人間の悲しい性と言いますか……」
「滅んでしまわれたら主に僕が困るんですが」
「ああ、仕事を押しつけることができないからですか」
「それもありますが……」
「あるのか」
「長い間一緒にいると、貴方がいなくなった時にどうにも落ち着かなくなるんですよね」
「プロポーズですか」
「まあ、一種のプロポーズでしょうね」
「断りますけどね」
「……そう言う意味で言ったわけじゃないのですが、結構ダメージが来ますね」
「ざまあ」
「ひどい」
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＊イクス＊(プロフ) - 映城梨歩さん» ありがとうございます！新作楽しみですよね〜！はい、これからも頑張らせていただきますので、応援よろしくお願いいたします！ (2018年1月28日 20時) (
レス) id: f0dded1a27 (このIDを非表示/違反報告)
映城梨歩 - 読みやすく、スレイヤーズの独特な感じが出ていて素敵です〜！新作も出るとのことなのでまた盛り上がれば良いですね！更新頑張ってください！ (2018年1月28日 0時) (レス) id: ab0a27a2a8 (このIDを非表示/違反報告)
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